大型オンラインアクションRPG『Wayfinder』早期アクセス、波乱スタート。人気集めるも、とにかくログインするのが難しい

 

Digital ExtremesおよびAirship Syndicateは現地時間8月17日、オンラインアクションRPG『Wayfinder』の早期アクセスを配信開始した。同作は配信開始後、ピーク時に2万人を超える同時接続プレイヤー数を記録。その一方で配信直後からの不安定なサーバー接続状況のためか、本稿執筆時点のSteamユーザーレビューで「やや不評」のステータスとなり、人を集めながらも不満も集まる状況となっている。

『Wayfinder』は悪しき勢力に征服された世界「エヴェノール」を舞台としたオンラインアクションRPGだ。プレイヤーは力を解放した者「ウェイファインダー」として仲間と力を合わせ、世界に再び秩序を取り戻すべく悪しき勢力に立ち向かっていく。保有スキルやプレイスタイルの異なるウェイファインダーを操り、「グルーム・ダガー」と呼ばれるデバイスを用いて仲間と協力してミッションに挑戦していく。

そんな本作は8月17日から早期アクセスを配信開始。配信開始以降、Steamにて最大同時接続プレイヤー数2万2584人を記録しており、本稿執筆時点における過去24時間のピーク時同時接続プレイヤー数は1万8279人。過去24時間においてはMMORPG『The Elder Scrolls Online』(81番目の1万8783人)に迫る人数のタイトルだ(SteamDB)。その一方で、Steamユーザーレビューにおいては7947件中30%の好評により「やや不評」のステータスを記録、レビューを投じたユーザーの過半数から不評が寄せられているのだ。


この要因のひとつに、早期アクセス開始直後から続くログインキュー(順番待ち)による膨大な待ち時間、およびタイムアウトによる切断といったサーバーとの不安定な接続状況がある。配信開始直後、本作を心待ちにしていたユーザーらのアクセスをサーバー側が処理しきれなかったためか、度重なるログインの失敗が発生。その後ほどなくして、今度はログイン画面には待機人数が表示された状態での待ちぼうけを食らう。ユーザーらは“ログイン合戦”の状況に陥っていたのだ。

また、一度ログインに成功した場合も、ローディングを挟むタイミングでサーバーとの接続が切断されることもあり、ようやくのログイン成功も虚しく、再びログイン画面に戻されると言う状況も発生していた。開発元の対応により、状況は徐々に改善されつつあるものの、本稿執筆時点でもこうした状況は続いており、Twitchの『Wayfinder』配信一覧ページでは、一部のユーザーはプレイ画面を配信しているものの、“ログインキューを映す”配信をせざるを得ないユーザーが少なくない。


これにくわえて、本作の早期アクセス参加には、いずれかの有償バンドル「先駆者パック」の購入が必要であったこと。そして、そのバンドル購入者特典となるアイテムが、一部のユーザーに正しく付与されなかった不具合も、事態への反響に拍車をかけただろう。本作の早期アクセスユーザーらは、代金を支払った上で上述した状況にあったというわけだ。

この状況に対して、Digital ExtremesおよびAirship Syndicateは、配信開始の翌日に声明を発表。そのなかでは一連の問題に対し、早期アクセスユーザーに向けた謝罪が寄せられた。また、Digital Extremesは一連の問題について、同パブリッシャーのサーバーインフラに問題があったことを認めている。続けて、現状ユーザーが直面しているログインキューについて、今後数日から数週間かけ最適化を進めていき、その上限を増やしていくとの見通しを明らかにしている。また、本作の早期アクセスが有償パックの購入者限定であったことを踏まえ、今後なんらかの補填が計画されているとのこと。


こうした経緯を経てSteamユーザーレビューにて「やや不評」のステータスとなった本作。レビュー内容においては一連の問題をはっきりと指摘しつつも、プレイ体験そのものは高く評価しているユーザーの投稿も一部確認できる。多くのユーザーが壮絶な肩透かしを食らうこととなってしまったものの、こうした反響も本作に多くの期待が寄せられていたことの表れなのかもしれない。今後一刻も早い状況の解決を期待しよう。

『Wayfinder』はPC(Steam)/PS5/PS4向けに早期アクセス配信中だ。