Finndustriesは4月8日、現在PC(Steam)向けに早期アクセスとして無料配信中の『Tank Team』を正式リリース時に有料化することを発表した。正式リリースは現地時間4月10日に予定されており、3~4ポンドとなる見込み。Steamの基準にて400~500円程度の販売額となるだろう。PCゲームの無料配布情報を伝えるサイト、ジュウシマツの鳥小屋が伝えている。
『Tank Team』はチームで戦うPvP戦車戦ゲームだ。最大8人でチームを組み、戦車の操作を役割分担しながら、ほかのチームの戦車とバトルを繰り広げる。戦車内には砲身の回転や砲弾装填・発射、燃料補給などをおこなうさまざまな装置が存在。また外の様子は潜望鏡(Periscope)を覗いているときのみ確認できる。各担当者が意思疎通しながら戦車を動かしていくことが重要になるだろう。
ゲームモードとしては、自チーム以外がすべて敵となるFree For Allやグループ戦モード(Group)などが用意。マップとしては砂漠や高層ビルの屋上、巨大な戦車の中といった複数のマップが収録されており、ギミックを備えたマップも登場。ゲーム内にテキストチャットやボイスチャット機能も用意されている。なおゲームはロビー制となっており、パブリック設定のロビーに参加したり、ロビーを立てて招待コードでほかのプレイヤーを誘ったりすることが可能だ。
本作は2024年2月22日に無料作品として早期アクセス配信開始。本稿執筆時点では約40件のSteamユーザーレビューを集め、うち100%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。母数は少ないながらも、着実に好評を獲得しているかたちだ。かわいらしいアートスタイルのほか、役割分担や意思疎通が重要で慌ただしく、フレンドと遊ぶと盛り上がれる点が評価を受けている。
一方でマルチプレイ型作品としてプレイヤーベースが心もとない点は、ユーザーレビューにおいても課題として指摘されている。直近では4月6日に67人のSteam同時接続者を集めたものの、そのほかは数人~20人程度を推移してきた(SteamDB)。
そんな本作が今回、現地時間4月10日に正式リリースを迎えることが決定されたかたち。正式リリース時には前もって告知されていたとおり、継続的なサポートをおこなっていくためにゲームは有料になる予定とのこと。今後は長期間(the vast amount of time)にわたって、有料化による売上を資金として開発を進める計画があるようだ。
ちなみにSteamでは過去にも無料配信から有料化された作品がさまざま存在。たとえばオープンワールドRTS『Fragment’s Moonrise』では有料化の理由のひとつとして「Steamのライブラリへの追加数は多いものの、ダウンロードしてプレイするユーザーは多くない」ことを挙げていた(関連記事)。高評価を受けつつも先述のとおりプレイヤーベースの少なさを課題として抱える本作『Tank Team』でも、「実際に遊んでくれるユーザー」を選り分けたり、より多くのユーザーを呼び込んだりといった狙いもあるのかもしれない。今回の有料化告知や今後の展開を受けてさらなるプレイヤーを獲得できるかは注目されるところだろう。
『Tank Team』はPC(Steam)向けに無料配信中。現地時間4月10日に正式リリースとなり、3~4ポンドで販売される見込み。Steamの基準にて400~500円程度の販売額となるだろう。