『スーパーマリオメーカー』“最後”の最難関コースがついに人力でクリアされる。TAS利用不正アップロードコースさえも執念の突破

『スーパーマリオメーカー』のユーザーコミュニティTeam 0%は4月6日、「クリア率0%」のコースをすべてクリアする挑戦について発表。難関コース「Trimming The Herbs」が破られ、「101%」クリアを達成したと報告した。

スーパーマリオメーカー』のユーザーコミュニティTeam 0%は4月6日、「クリア率0%」のコースをすべてクリアする挑戦について発表。難関コース「Trimming The Herbs」が破られ、「101%」クリアを達成したと報告した。同コースは、TAS(Tool-Assisted Speedrun)を用いて不正にアップロードされたとして、残り1コース時点で除外されていたコースだった。


『スーパーマリオメーカー』はWii U向けに2015年に発売された2Dアクションゲーム。レベルエディター機能をもつ点が特徴で、プレイヤーはさまざまな素材から『スーパーマリオ』シリーズのオリジナルコースを作成したり、ほかのプレイヤーの作ったコースで遊んだりできる。なおコースをアップロードするためには、基本的には作者がコースをクリアする必要がある。

本作では「Team 0%」というユーザーコミュニティにより、クリア率0%のコースをひとつ残らずクリアしようとする試みがおこなわれてきた。つまり本作にてアップロードされているユーザー制作コースをほぼすべてクリアしようというチャレンジだ。一方で任天堂は2023年10月に、ニンテンドー3DSソフトおよびWii Uソフトのオンラインプレイサービスは、2024年4月9日午前9時に終了すると発表。そのためタイムリミットまでに挑戦を完遂できるかが注目されていた。

この挑戦は順調に進められ、3月16日には最後の1つ前と目されるコース「The Last Dance」がクリア。最後の1コースとして、「Trimming The Herbs(TTH)」が残されていた。しかし3月23日、制作者のAhoyoo氏が、同コースについてTAS(ツールを用いることによって、人の手では再現の難しい挙動を引き出す手法)を利用して不正にアップロードしたものだと告白。そしてTTHが対象コースから除外されるかたちでチャレンジ達成という、複雑な幕切れを迎えていた(関連記事)。


とはいえ、その後もSanyx91SMM2氏などのコミュニティメンバーにより、TTHがクリアできないか試行されていた模様。Sanyx91SMM2氏はTwitchにてプレイの様子を配信。オンラインサービス終了までにTTHのクリアを目指していた。TTHはスピンジャンプを駆使し、ボム兵を掴んだり投げたりしつつ、赤コインを5枚集めて鍵を取得し、扉を開ける必要があるコース。クリアには超高精度のプレイングを要求されるため、鍵集めどころか目的地の扉へたどり着くことさえ難しいのだ。プレイ自動化ツール並の、人間離れした操作スキルと執念が求められるわけである。

Sanyx91SMM2氏は3月29日時点では赤コインを3枚取得することまで進めていたようで、その後も挑戦を継続。翌日の3月30日には5枚の赤コインの全取得を達成するところまで到達した。クリアも時間の問題かと思われ、オンラインサービス終了との時間の戦いとなっていた。


そして4月6日、Sanyx91SMM2氏によってついにTTHがクリアされた。本作のオンラインサービスが終了するまで3日を切るというタイミングでの記録達成であった。クリア後にミュートを外したSanyx91SMM2氏は、あまりの嬉しさからか、「No way…(嘘だろ……)」と何度も絞り出すような声を出し、記録達成を噛みしめているようだった。

このことにより、かつて全コースクリアチャレンジにて最後の1コースとして立ちはだかりつつも、不正コースと判明し除外されたTTHが、人力でクリアされたことになる。この“偉業”を受け、Team 0%は本作のコースクリア率などを集計する「Is Super Mario Maker Beaten Yet?」を更新。完走率“101%”の達成となった。

なおTeam 0%は、本作の次回作である『スーパーマリオメーカー2』についても同様に、「クリア率0%」のコースを全てクリアするチャレンジをおこなっているそうだ。興味のある人は、Discordサーバーに参加し、チャレンジに挑戦してみてもいいだろう。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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