四次元ゴルフゲーム『4D Golf』Steamにて好評スタート。認知を超えた四次元空間にてミニゴルフ、隠し道や変化する重力など仕掛けを越えてホールアウトを目指す

 

個人ゲーム開発者のCodeParade氏は3月23日、『4D Golf』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は税込2300円。本作はさっそく高い評価を獲得している。

『4D Golf』は四次元空間を舞台とするゴルフゲームだ。本作における四次元とはいわゆる時間軸を追加したものではなく、三次元空間に新たな空間軸を追加したものである。プレイヤーはこの奇妙な空間にてミニゴルフをプレイし、できる限り少ない打数でコースのクリアを目指す。

基本的に、人間の脳は三次元空間までしか知覚できないとされる。本作のゴルフコースは四次元で構成されており、プレイヤーはその断面しか視認することができない。しかしながら本作では四つ目の空間軸を移動して、四次元空間の断面を連続的に観察することが可能。さながらCT検査の輪切り写真を連続して見ることで三次元の臓器の形状を想像するように、四つ目の空間軸を移動しつつ三次元空間を観察して、四次元のコースの形を想像していくのだ。

また本作には、四次元空間の認識を助ける特別な視界モードが複数用意されている。プレイヤーはそうした視界モードを駆使して、四次元コースの傾斜や形状などを認識し、ホールを目指してショットしていくことになる。コースは120以上存在し、隠された道や動く足場、変化する重力の向きなどさまざまな仕掛けが用意されている。また本作はSteamワークショップに対応。ゲーム内のステージエディター機能にて自分の四次元コースを作ったり、ほかのプレイヤーが作ったコースで遊ぶことが可能となっている。


本作は3月23日にリリースされた。本稿執筆時点で、Steam同時接続プレイヤー数はピーク時で約200人を記録(SteamDB)。ユーザーレビューは約200件を集め、97%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。プレイヤー数に対してレビュー件数が多く、好評率も非常に高い数字である。プレイしたらなにか語りたくなる、本作の独特の魅力が伺える傾向といえそうだ。

レビュー内容では、四次元空間でのミニゴルフというユニークなゲームプレイが評価されている。また複数の視界モードの利便性を高く評価する意見も存在。そのほか「最後のステージ」の仕掛けについて、特に称賛する声も複数寄せられている。独特なゲームのコンセプトと、それをできる限り分かりやすく実現したゲームプレイなどが好評の様子である。

本作を手がけるCodeParade氏は、アメリカを拠点に活動している個人ゲーム開発者だ。過去には非ユークリッド空間を探検するゲーム『Hyperbolica』を制作。またitch.ioにて、ユーザーが価格を決めるName your own price方式で複数の幾何学アプリを配信している。幾何学を駆使して奇妙な空間を描いてきた同氏の新作である『4D Golf』が早速好評を博しているかたちだ。

『4D Golf』はPC(Steam)向けに配信中だ。価格は税込2300円。