GCORES PUBLISHINGは3月22日、ダンジョン探索RPG『奇癒ダンジョン(Cureocity)』を無料でリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。またゲーム内表示は日本語に対応している。本作はリリース後、さっそく高い評価を獲得しているようだ。
『奇癒ダンジョン』の舞台となるのは紀元前の地下遺跡「奇跡の城ホスピート」。そこには多くの宝が埋まっており、魔物の強さはそこそこ。そのため冒険者たちにとって探検するのにうってつけの「聖地」となっていたようだ。しかし近頃になって、魔物が近隣の村人を襲ったという。主人公である新米勇者プーオルは、怪我で転職したての元傭兵・現治癒術師のイーサとともに、地下遺跡の調査に向かうこととなる。
ゲームプレイとしては、会話パートと戦闘パートに分かれている。そして戦闘パートでは、“持ち手”を活用した、パズルのような戦闘スタイルが特徴だ。本作では攻撃力と防御力は数値にて可視化されており、この差し引きが与/被ダメージとなる。たとえばプーオルはゲーム開始時点では、左手の力が100、右手の力が150と「右利き」になっている。そのためプーオルが剣を振るうときは剣を右手に持つことで、より高いダメージが出るわけだ。逆に盾を右手に持てば、それは相手からの被ダメージをより抑えられることを意味する。またこれはアイテムについても同様。本作ではアイテムも手が空いていないと使えないのだ。
このように、装備やアイテムを巧みに持ち替えつつ戦闘をおこなうことでふたりの遺跡調査を進めていく。そして倒した魔物は攻撃してとどめを刺すかイーサに浄化を頼むかを選択可能。選択を重ねて、遺跡の深部を目指すこととなる。
本作は3月22日にリリースされてからさっそく高い評価を集めている。Steamストアページでは本稿執筆時点において、約600件中98%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得。持ち手を変えつつ戦うという、ユニークで、パズルのような戦闘スタイルが好評を博している。またほのぼのしたアートワークで繰り広げられる、プーオルとイーサのやりとりを中心とした、ゲーム全体におけるゆるやかな雰囲気も高い評価の一因となっている。無料作品ということもあり、手軽に遊べるボリュームも評価に繋がっているようだ。また日本語表示に対応しているため、日本語ユーザーレビューも数多く寄せられている。
本作の開発を手がけたのはBread On Board。同デベロッパーは、世界4か国のインディーゲーム開発者が集まって構成されているという。もともと本作は機核社(Gcores)が開催するゲームジャムイベント「BOOOM 暴造」に出展した作品。制作にあたっては、オンライン環境にて21日間で作り上げたという。そんな本作はイベントで、もっとも人気のあるゲームとして受賞。今回のSteamでのリリースはこの受賞をうけ、GCORES PUBLISHINGがパブリッシングを決定したかたちのようだ。
『奇癒ダンジョン(Cureocity)』はPC(Steam)にて、無料配信中だ。