神に死を受け入れてもらう冒険活劇『たねつみの歌』発表、PC向けに年内リリースへ。時を越えた“同い年の母娘”と巡る、神々の国の旅路

ANIPLEX.EXEは3月23日、『たねつみの歌』を発表した。神々の葬式のため国々を巡る、ノベルゲームだ。

ANIPLEX.EXE(アニプレックスエグゼ)は3月23日、『たねつみの歌』を発表した。対応プラットフォームはPCで、2024年にリリース予定。発表にあわせて、公式サイトやティザー映像が公開されている。


『たねつみの歌』は、時を超えて集った少女たちと少年が神々の葬式のため国々を巡る、ノベルゲーム作品である。本作の舞台は、神々が住まう常世の国だ。常世の国では「たねつみの儀式」と呼ばれる、不死である神々の世代交代に必要な儀式が存在。たねつみの巫女が常世の国を巡り、大地に穢れをもたらす「本当の冬」が訪れる前に、古き神たちに死を受け入れてもらわなければならないという。


本作のメインキャラクターであるみすずは、幼い頃に母を亡くした16歳の少女だ。2023年春の誕生日、みすずの元に死んだはずの母・陽子が16歳の姿で現れる。みすずは、たねつみの巫女である陽子と共に、常世の国を巡る旅へ出発。2050年から誘ったみすずの娘ツムギや、みすずの弟を自称するヒルコも加えて、本当の冬を迎えつつある国々を巡ることになる。時を越えて集った、16歳の母と娘と共に歩む冒険が描かれるようだ。


本作に関しては、公式サイト内にてキャラクター情報が一部公開されている。みすず以外には、生まれた時から体が弱かったという陽子。両親に愛されながら育ったという2050年に16際を迎える少女ツムギ。陽子が流産し、生まれることができなかったというヒルコが紹介されている。本作では時代を越えて集まったキャラクターたちが、常世の国を巡るようだ。


そのほか本作に関しては、制作陣が明かされている。本作の企画・シナリオは、同人サークルであるスタジオ・おま~じゅ(Studio・Hommage)のKazuki氏が担当している。

同氏は過去作として『雪子の国』など「国」シリーズと呼ばれるノベルゲーム作品群を手がけてきたほか、『ハルカの国』を制作中。『ハルカの国』第一編「明治越冬編」(非18禁作品)では、ADVや美少女ゲームを中心とする批評サイト「エロゲー批評空間」において記事執筆時点で、データ数40件により平均値84/中央値86を獲得。同サイトのコメントでは、厳しい冬を描いたシナリオがプレイヤーの心に残っているようだ。

本作『たねつみの歌』ではそんなKazuki氏が、家族・葬儀という大きな要素を、冒険活劇として描いていくようだ。なお本作はノベルゲームブランドANIPLEX.EXEの第2弾となる。同ブランドのタイトルは、これまでは美少女ゲームのメーカー/ライターによる作品となっていた。今作は同人作品を手がけているクリエイターが企画・シナリオを担っている点も特徴だろう

また制作陣としては、キャラクターデザインをイラストレーターのpopman3580氏およびマニアニ氏が担当。音楽は作曲家の原田萌喜氏、演出・ディレクションは『ATRI-My Dear Moments-』『この大空に、翼をひろげて』などに携わってきたYow氏が務めている。


たねつみの歌』は、PC向けに2024年リリース予定だ。また3月23日20時からは、発表記念番組が配信予定となっている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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