カプコンは3月22日、『ドラゴンズドグマ 2』を発売した。対応プラットフォームはPC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|S。本作PC版では一部エリアでフレームレートが低下する問題が指摘されており、ユーザーコミュニティではNPCを“間引いて”パフォーマンスを向上させるといった冗談か本気かわからないアイデアが発生しているようだ。
『ドラゴンズドグマ 2』は、オープンワールドアクションゲーム『ドラゴンズドグマ』シリーズの新作だ。舞台となるのは人の王国ヴェルムントと獣人の国バタルが存在するファンタジー世界。プレイヤーは竜に心臓を奪われた覚者として、世界を冒険。竜を討ち、玉座へと昇る者の物語が描かれる。味方NPC「ポーン」を連れ歩くシステムは本作にも引き続き登場。ジョブごとに異なる、多彩なアクションも健在だ。
ついに発売を迎えた本作において、主にPC版では一部エリアにてフレームレートが大きく低下することがユーザーやメディアから指摘されている。特に序盤の大規模な都市「ヴェルンワース」などでは、フレームレートの低下傾向が顕著にみられる。
この原因として、米IGNがカプコン側の返答として伝えるところによると、本作ではエリア内の各NPCや物理演算がCPUによって動的に計算されているという。そのため多数のNPCが登場する状況では、CPU使用率が非常に高くなり、フレームレートに影響を与える可能性も高くなるとのこと。そのためPC版では、グラフィック設定を下げてグラフィックボードの負荷を軽減しても、フレームレート向上は限定的にしか見込めないという。そのため開発元では、今後パフォーマンスを改善する方法も検討されているそうだ。
こうした回答を受けてか、本作のユーザーコミュニティはフレームレートを改善するための“一時的な解決策”を考案。多数のNPCによるCPU使用率の上昇がフレームレート低下の原因ならば、「NPCを減らしてしまえばいい」といった考えだ。あるRedditユーザーは「フレームレートを向上させるために殺してもいいNPCをリスト化しよう」と発案。誰を間引くかといった、邪悪な話し合いで賑わっている。
スレッド内では、店主以外のNPCであれば大体間引いてもいいのではないかといった、冗談か本気かわからない考えが散見される。なかにはパフォーマンス最大化を目指すために誰彼構わず間引こうとするユーザーまで見られる状況だ。本作では、街中の重要なNPCであっても、死んでしまうと自然に復活することはない。この仕様を逆手に取り、NPCを“間引いて”負荷の軽減を狙う、危険なアイデアが誕生してしまったようだ。
なお本作では死んだNPCを貴重なアイテム「竜の鼓動」で蘇らせることが可能。その場で蘇らせることができなくとも死体安置所に自動で運び込まれ安置されるため、そこで蘇生することも可能だ。しかし死体安置所に保管されるのは一定期間のみとなっている。カプコン側はパフォーマンス向上のための対応を計画していることが伝えられており、フレームレートを上げたい場合でもNPCを間引かずに待つ方がいいかもしれない。
なお本作PC(Steam)版では、一連のパフォーマンス問題のほか、動作の不安定さも課題点として指摘されている。本稿執筆時点でのSteamユーザーレビューは約1700件中34%「やや不評」ステータス。今後の最適化や安定性向上は期待されるところだろう。
『ドラゴンズドグマ 2』はPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに、3月22日発売中。
【UPDATE 2024/3/22 16:30】
アイテム「竜の鼓動」の名称を修正