Steamにてファミリー向け新機能登場、「家族間所有ゲーム同時プレイ」「子どものプレイ時間制限」「親にゲーム買ってもらう」などいろいろできる。まずはベータ版提供開始

 

Valveは3月19日、Steamクライアントベータの参加者向けに、新機能「Steamファミリー」を提供開始した。ゲームの新たなファミリーシェアリング機能や、ペアレンタルコントロールを利用可能な家族向けの新機能だ。


Steamファミリーは、家族に関連する新機能および既存の機能の総称とのこと。既存のSteamファミリーシェアリングおよびSteamファミリービューに代わる機能となり、家族がアクセスできるゲームとプレイ時間が一か所で管理可能となる。

利用の際にはまず、家族のSteamアカウントを最大5人まで招待してSteamファミリーを作成。ファミリーメンバーは、大人メンバーあるいは子どもメンバーのどちらかに設定できる。なおファミリーメンバーへの招待などの権限をもつのは大人メンバーのみで、子どもメンバーはファミリーの管理権限をもたないそうだ。そして各ファミリーメンバーはSteamファミリーの機能である「ファミリーシェアリング」「ペアレンタルコントロール」「子どもメンバーによる購入リクエスト」にそれぞれアクセス可能となる。

ファミリーシェアリングでは、Steamクライアントのゲームリストに「ファミリーライブラリ」という新サブセクションが表示。ファミリーメンバー間でそれぞれが所有している共有可能なゲームに自動的にアクセス可能となる。ファミリーメンバーはそれぞれでセーブデータの作成、Steam実績の獲得、ワークショップファイルへのアクセスが可能だ。


ただしファミリーシェアリングにはすべてのゲームが対応しているわけではなく、ゲームの開発者側で設定された作品のみで利用可能。なお従来のSteamファミリーシェアリングでの対応作品は、基本的には引き続き新たなSteamファミリーでのファミリーシェアリングでも利用できるそうだ。

さらに新たなファミリーシェアリングでは、オフライン状態でもファミリーライブラリ内の対応ゲームをプレイ可能。ほかのファミリーメンバーがオンライン状態でゲームをプレイにしている場合でも、そのメンバーのライブラリにあるほかのゲームをプレイ可能だという。なお複数のファミリーメンバーが同一の作品を同時に遊ぶためには、ファミリーライブラリ内で同一作品が複数所有されている必要があるそうだ。たとえば『Portal 2』を2人同時に遊びたい場合には、ファミリーメンバー内の誰か2人が同作を所有している必要があるとのこと。

またペアレンタルコントロールでは大人メンバーが子どもメンバーへのアカウント制限を適用できる。適切と思われるゲームへのアクセス許可のほか、Steamストア・コミュニティ・フレンドチャットへのアクセス制限が可能。また時間/日単位でのプレイ時間制限の設定や、プレイ時間レポートの確認なども可能となっている。子どもメンバーがパスワードを紛失した場合にアカウントの回復も可能だそうだ。ちなみに子どもメンバーからは、一時的または永久的なプレイ時間の追加や各機能へのアクセスをリクエスト可能とのこと。「もう少し遊びたい」といった場合に、親に頼むこともできるようだ。

そして子どもメンバーは大人メンバーに対して「購入リクエスト」もできる。子どもメンバーはファミリー内の大人に対して、ショッピングカートの支払いをリクエスト可能。大人メンバーはモバイルデバイスやメールから購入を承認することができる。子どもが欲しいゲームをギフトとして購入したり、クレジットカードを使わせて購入させたりする手順を省けるかたちだ。


なお現時点でのSteamファミリーの定員は最大6人までとなっているものの、今後使用状況を見ながら定員や参加要件は変更されていくそうだ。またSteamファミリーでは、大人メンバーはいつでもファミリーから脱退可能。一方子どもメンバーは自分でファミリーを脱退することができず、大人メンバーやSteamサポートに脱退させてもらうことになる。

そして新たなファミリーの作成や別のファミリーへの参加は、前のファミリーに参加した日から1年間待つ必要があるそうだ。Steamファミリー側の脱退したメンバー分の定員枠についても、使用可能まで1年間のクールダウン期間が設けられているとのこと。近親者同士での使用が想定されていることもあり、メンバーをとっかえひっかえするような利用はできないようになっているわけだ。

このほかSteamファミリーについての詳細は、Steamの公式ニュースを確認されたい。現在SteamファミリーはSteamクライアントベータの参加者向けに提供中。参加者によるテストを経たのち、すべてのユーザーに向けて正式実装される流れになるものと思われる。なおSteamクライアントベータには、Steamクライアントの設定画面から、「インターフェイス」タブにある「クライアントベータへの参加」から「Steam Families Beta」を選択することで参加可能だ。


なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。