“俺ルール”チェス風ボードゲーム『King of the Bridge』Steamで好評スタート。独自ルール満載のチェスを遊び、相手のルール違反を指摘して報復のイカサマ
個人ゲーム開発者のFinn Schuuring氏は3月8日、『King of the Bridge』を配信した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は税込350円。本作はさっそく高い評価を得ている。
『King of the Bridge』はチェスのようなゲームをプレイするボードゲームだ。とある橋を渡ろうとしたプレイヤーは、トロールに足止めされてしまう。橋を渡るためには、トロールがチェスを改良して作ったという“Advanced Troll Chess”で勝たなければいけないという。プレイヤーは奇妙なルールとイカサマが満載のゲームをプレイして、トロールに勝利することを目指す。
見た目はチェスそっくりのトロール版チェスだが、多くのルールが改変されている。たとえば本来のチェスでは、ポーンは初期位置からであれば2マス先へ移動することができるが、本作ではその動きはルール違反となる。また駒が盤面から飛び出すことができたり、滑って倒れた駒を起こすのに一手必要だったりと、本家チェスとは似ても似つかぬルールも存在。トロール側のみ、キングが取られてもほかのコマをキングとして復活することができるなど、不平等なルールも存在している。基本的にプレイヤーがルール違反をすると即座に敗北となるため、ルールを守ってプレイする必要がある。
本作にはいちおうルールブックが用意されており、トロールが作った20以上の新ルールが掲載されている。ただしすべてのルールが最初から記載されているわけではなく、プレイを通してページがアンロックされていく形式となっている。トロールが作ったルールを探りながら、本の内容を解き明かしていくことになる。
一方、トロールは自分で作ったルールをよく覚えていないようで、相手がルール違反を犯すこともある。相手のルール違反の指摘に成功した場合、プレイヤーは次のターンにすべてのルールを無視した一手を指すことができる。やりたい放題のトロールに報復する、渾身の一手を放つのだ。
本作は3月8日にリリースされた。本稿執筆時点で、Steamユーザーレビューでは約100件中95%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。チェスのようなゲームでやりたい放題するユーモアあるゲームプレイや、遊ぶのにチェスの知識がほとんどいらないところなどが好評を得ている。好き勝手にルールを作るトロールと戦うのは、子どもの遊びにつきあっているような感覚だとする意見も寄せられている。
本作を手がけるFinn Schuuring氏は、オランダに拠点を置く個人ゲーム開発者だ。同氏は現在大学生で、ひとりで本作を制作したとのこと。ゲームをリリースするのは初めてとのことながら、ユニークなシステムで展開される本作が好評を博しているかたちだ。
『King of the Bridge』はPC(Steam)向けに配信中だ。価格は税込350円。