ホラーサウンドノベル『怪話』Steamにて3月20日無料配信へ。実力派ゲームサークル法螺会のSteam展開第一弾

 

インディーゲームサークル法螺会は3月12日、Steamへの進出を発表し、同時に処女作『怪話』を3月20日に無料配信することを報告した。


『怪話』は、オムニバス形式の心霊ホラーサウンドノベルだ。1章につき前後編の8つの物語で構成されているのが特徴。事故で記憶をなくした少年が、自らの母親や親友だと語る見覚えのない人物との交流を深める「ゅべぬろ」など、それぞれ個別の主人公やキャラクターが登場し、独立したストーリーが楽しめる。各章には1つだけ選択肢が存在し、その結果により異なるエンディングを見ることができる。


本作はフリーゲームとして配信中であり、第6回新人フリーゲームコンテスト一般60分以上作品にて「優秀賞」、ティラノゲームフェス2022長編作品「準グランプリ」を獲得。サウンドノベルらしいテキストでの“じっとりとした怖さ”の描写とともに、バイノーラルサウンドやイラストでの臨場感あふれる恐怖演出などが好評を博している。


本作を手がけている法螺会は、笹森簀児氏が運営するインディーゲームサークルだ。『怪話』以外にも、80年代アドベンチャーリスペクトの館ミステリー『星影の館殺人事件』、『Papers, Please』から着想を得た怪異判定ADV『奇天烈相談ダイヤル』といった、オカルトホラー作品をPC向けのフリーゲームとして公開してきた。


今回の配信経緯として「弊サークルがSteamに進出しない理由はローカライズを想定して開発していないためで、日本語のみでは海外ユーザーの多いSteamで見向きもされないだろうと考えておりました」と内情を明かしつつも、Steamでもプレイしたいとの要望の声が大きかったことを、X(旧Twitter)内のポストで報告している。

また『怪話』シリーズの特典については、ゲーム内で完結させられないPDFデータであるとコメント。BOOTHとDLsiteで販売中の特典付き有料版は、Steamでの展開を行わない方針とのこと。Steamでプレイした後に作品背景が気になったプレイヤーは、有料版を購入するのもよいだろう。

Steam版『怪話』は無料作品として3月20日に配信予定だ。


RPGとADVが好きなフリーのゲームライター。同人ノベルゲームは昔から追っているのでそこそこ詳しい。面白ければジャンル問わずなんでもプレイするのが信条。