カニの海底コロニー構築シム『Crab God』正式発表。カニの神となってカニの楽園を作り、次代のカニの神が生まれるまで導く

 

パブリッシャーのFiresquidは2月28日、『Crab God』を正式発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2024年夏にリリース予定。


『Crab God』はカニストラテジーゲームだ。本作のカニの世界では、カニの神の代替わりの時期が近づいており、それにともなって大移動をおこなうことになっていた。プレイヤーはカニの神となり、カニたちを導いて海底に新たなカニの楽園を築く。豊かで強いサンゴ礁を作り上げ、次なるカニの神のタマゴを守り抜くのだ。

ゲームプレイではカニたちを育てて、仕事を割り振っていくことになるようだ。仕事は食料を漁ったり海草を育てたり、カニの神を崇めたりとさまざま。カニたちが神を崇めると信仰が溜まり、神の力を使えるようになるという。カニたちが働くのを眺めつつ、ときに神として介入してカニたちを助けていくことになるようだ。


海には危険な生き物や濁った水など、カニの脅威となる存在もいる。こうした脅威と戦うカニを育てることも求められるようだ。コロニーの発展とタマゴの安全のバランスをとりながら、カニたちを導いていく必要があるという。そうして、美しくも危険な海を探検していくことになるとのことだ。

また本作には海底の建築要素も用意される。特定の種類の海草などを育てることで、海の生き物たちがやってくるという。たとえばサンゴやイソギンチャクが棲む環境を整えることで、クマノミなど色鮮やかな熱帯魚たちが集まってくるとのこと。ただし、やってくる生きものすべてがカニに友好的とは限らないという。現実と同様の生物多様性が存在し、本作を通じて海の生き物たちの繋がりを学べるとのことである。

 


本作を手がけるChaos Theoryはオーストラリア・シドニーに拠点を置くゲームスタジオだ。過去にはサンゴ礁を題材としたモバイルゲーム『Rainbow Reef!』などを制作している。ゲームを通じて社会に変化をもたらすことを志しているといい、本作の制作にあたっては環境保護プログラムを提供しているDots.ecoと協力し、本作のプレイが現実の海の保護に役立つよう取り組んでいるという。

また本作がカニをテーマとした理由については、カニはたくさん足をもっている上に再生までできる素晴らしい生きものであり、今ゲーム界ではカニがトレンドだからと伝えている。昨年シドニーで開催された音楽やゲームなどの展示・表彰をおこなうイベント「South by Southwest Sydney 2023」で、本作は「ベストカニ(Best Crab)」部門にノミネートされたという。自然保護とカニに情熱を燃やす同スタジオから、本作が打ち出されるかたちだ。

『Crab God』はPC(Steam)向けに、2024年夏に配信予定だ。