ゲーミング“匂い”デバイス「GameScent」登場。AIがゲーム内の音声を認識し、銃撃・爆発・森の匂いなどを放出

Elevated Perceptionsは2月27日、ゲーム内の匂いを感じることのできるデバイスGameScentのトレイラーを公開した。Amazon.comなどの海外小売サイトにて販売されているようだ。

Elevated Perceptionsは2月27日、ゲーム内の匂いを感じることのできるデバイスGameScentのトレイラーを公開した。Amazon.comなどの海外小売サイトにて販売されているようだ。


GameScentはゲーム内の匂いを再現するというゲーミングデバイスだ。ゲームから取り込んだ音声をAIが認識し、状況に応じた匂いを放出すると謳われている。本製品はアトマイザーとアダプターのふたつのユニットにて構成されている。アトマイザー部分は6つのカートリッジがセットできるようになっており、またアダプター部分にHDMI端子やオーディオプラグを差し込むことでゲームの音声を認識させるつくりのようだ。

現在展開されているカートリッジは、「GUNFIRE(銃撃)」「EXPLOSION(爆発)」「FOREST(森)」「RACING CARS(レーシングカー)」「STORM(嵐)」「CLEAN AIR(綺麗な空気)」の6種類。このうち「CLEAN AIR」については、あらゆる匂いを中和し、ほのかな香りが残るとのこと。特定の状況における匂いの表現に用いられるのではなく、銃撃戦や激しいカーチェイスを終えた後に残った匂いをすっきりと元に戻してくれるのかもしれない。

また今後「BLOOD(血)」「OCEAN(海)」「SPORTS ARENA(スポーツアリーナ)」「FRESH CUT GRASS(切りたての草)」といった匂いも追加されるとのこと。やや血なまぐさい組み合わせも存在しそうだが、さまざまな匂いを組み合わせることによって、ゲームプレイにおいて、より深い臨場感を体感することができるのだろう。


公式サイトのブログによれば、匂いが人間の感情や気分に大きな影響を及ぼすとされる研究例もあるという。ゲームや映画に匂いの概念を用いることで、没入感を高め、より鮮明で記憶に残る体験にする、と本製品の効果がアピールされている。

たとえば映画では「4D技術」として、映画内で登場するものやシーンを象徴するような匂いなどを特殊効果として体験することが可能なサービスを各社で展開している。また最近ではNTTドコモが味覚を共有する技術「フィールテック」を開発中であることを発表し、注目を集めていた。各業界で視覚や聴覚、触覚以外の感覚に働きかける新技術が展開されており、今回のGameScentはゲームにおいても“4D”を楽しめるデバイスとして打ち出されたかたちだ。

GameScentはAmazon.comGameStopなどで海外向けに販売中だ。定価は179.99ドル(約2万7000円)。今後同様のデバイスが国内で展開されるかどうかも注目されるところだろう。

【UPDATE 2024/2/28 15:50】
GameScent公式サイトでの説明に関する記述を調整

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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