ヒット中ローグライトポーカー『Balatro』開発者、「ポーカーはほとんどやらない」と明かす。“わかりやすいから”ポーカーにしたと正直に告白


パブリッシャーのPlaystackが2月21日にリリースし、大好評を博しているローグライクデッキ構築ゲーム『Balatro』。そんな本作の開発を手がけているLocalThunk氏は、実はポーカーを全然遊ばないという。海外ゲームメディアPC Gamerがおこなったインタビューにて語られている。


『Balatro』は、ポーカーとローグライクデッキ構築ゲームを組み合わせた作品だ。プレイヤーは手札の8枚から5枚選び、ハンド(手役)を作ってポーカーの役を揃えることになる。役に応じた得点倍率と、役に使われたカードの数字の大きさから計算されるチップを獲得。ハンドの制限回数以内に目標チップを達成することが目標となる。なお8枚の手札のうち5枚を「ディスカード」にて各ハンド3回まで入れ替えることが可能。

そして本作はローグライクデッキ構築ゲームとして、目標チップを達成しステージをクリアすると、追加のカードが購入可能なショップが出現。ショップでは、得点倍率を上げたり、トランプの数字やマークの変更・削除ができたりする特殊なカードなどが販売されている。こうして作り上げた“イカサマ”デッキを駆使して、より大きなチップを手に入れる。なお攻略を進めると、手札を減らされたり強制的にディスカードさせられたりといった制限付きの特殊ステージ「ボスブラインド」も存在。難所を切り抜けつつ、さらに高価な目標チップが課されたステージの攻略を目指す。


そんな本作を開発しているLocalThunk氏に海外ゲームメディアPC Gamerがインタビューをおこなった。同氏によると本作は先述の通りポーカーをベースとしたゲームであるにもかかわらず、同氏は「まったくポーカーを遊ばない(I don’t play poker at all)」うえあまり興味もないとのこと。同氏によれば、本作のルーツはポーカーではなく『Big two』にあるという。

『Big two』はトランプを使ったカードゲームだ。大富豪のように順番に、前のカードよりも強いカードや役を出すことでゲームが進行する。同作の役にはストレートやフラッシュなど、ポーカーでも用いられている役が存在している。『Balatro』における役を揃えるシステムも、ポーカーではなく『Big two』に基づいて編み出されたのだろう。

にもかかわらず、本作では役の名前にポーカーの用語を用いている。たとえば、同じカードのペアと3枚のセットの「フルハウス」やカードの数字が順番に並ぶ「ストレート」などといったものだ。ほかにもアンティ・チップなどといった、システムに関する用語もポーカーをモチーフとしている。LocalThunk氏いわく、ポーカーをモチーフとしたのは、既存の有名なゲームを用いることで、プレイヤーにゲームのルールをわかってもらう出発点となると考えたからだという。またポーカーをモチーフとすることで、先述の役やシステムなどのビジュアル面でもテーマを生み出し、全体にまとまりをもたせる意図もあったようだ。


またLocalThunk氏は本作のシンプルさについても言及。同氏は普段ゲームをそれほどプレイしないそうで、HPや毒ダメージ、経験値といった要素に複雑さを感じるという。そうした観点から本作は戦闘やダメージといった要素が登場しない、『ソリティア』のようなシンプルなゲームとして開発されたようだ。

そうした誰でも取っつきやすくなるような工夫もあってか、Steamでは現時点で8529件中97%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得。また本稿執筆時点では同時接続プレイヤー数がピーク時で3万5018人を記録(SteamDB)。発売より72時間で売上25万本を突破するなど、個人開発の新作として爆発的な人気を博している(関連記事)。

今回のPC Gamer のインタビューによって、LocalThunk氏から『Balatro』のルーツなどが語られたかたち。ゲームの根幹でもあるポーカーを開発者がまったく遊んだことがないといったコメントは興味深い。大人気を博しており、プレイヤーがわかりやすく取っつきやすくなるように工夫された結果かもしれない。

『Balatro』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Nintendo Switch/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中。