『パルワールド』プレイヤー数減少報道に開発元スタッフが反応。新要素が登場する「“ラウンド2”に向けてひと休みしてほしい」とどっしり構える
『パルワールド』の開発元ポケットペアのコミュニティマネージャーであるBucky氏は2月15日、本作の「プレイヤー数減少」に関して声明を投稿。本作は新規コンテンツの実装まで少し時間がかかるため、プレイヤーには気兼ねなくひと休みして別のゲームを楽しんでほしいという。なお同氏の声明は、本作のプレイヤー数減少に関する報道に対するプレイヤーの不安をやわらげる狙いもあるようだ。
『パルワールド』は、オープンワールドサバイバルクラフトゲームだ。舞台となるのは不思議な生き物パルたちが暮らすパルパゴス島。プレイヤーはパルを捕まえてさまざまなかたちで利用しながら島で生活し、冒険を繰り広げていく。なお本作はシングルプレイのほか、フレンドを招待しての最大4人協力プレイ、およびSteam版はサーバーを立てての最大32人マルチプレイに対応している。
本作は1月19日にPC(Steam/Microsoft Store)/Xbox One/Xbox Series X|S向けに早期アクセス配信開始。SteamDBによれば1月末ごろに最大同時接続プレイヤー数となる約210万人を記録しており、『PUBG: BATTLEGROUNDS』に次ぐSteam史上2位の記録を樹立した。その後同時接続プレイヤー数は緩やかに減少しており、本稿執筆時点ではピーク時50万人ほどで推移している。
そうした中でポケットペアのコミュニティマネージャーを務めるBucky氏は声明を投稿。Bucky氏はまず、本作が同氏の予想をはるかに上回る成功を収めた点に言及。本作開発中である2023年5月時点ではプレイヤー数は5万人程度だと見込んでいたそうだ。結果として発売後約2週間で1900万人を上回るプレイヤー数を獲得する作品となったことへの驚きを示した。
つづいてBucky氏は上述したような同時接続プレイヤー数の減少を受けてか、「ゲームをやめた人もいるかもしれないが、それはそれでかまわない」とも伝えている。本作は今後新規コンテンツの実装も予定されているものの、現在不具合の解消に注力されているほか、新たなスタッフの雇用に向けた取り組みの最中だという。そのため新規コンテンツは開発途中であり、少し時間がかかる(take a little bit of time)とのこと。開発元はプレイをやめたユーザーのことも「愛している」として、“ラウンド2”で戻ってきてくれることを願っていると述べている。
なお先日には海外メディアForbesなどが本作のプレイヤー数について「2週間で3分の2を失った」といった見出しで報じていた。Bucky氏はそうした報道を受けてか「『パルワールド』がプレイヤーベースのX%を失った」との言説にはうんざりさせられるとコメント。ゲームをひと休みしてもらってもかまわないとして、(プレイヤーベース減少などを懸念している)ユーザーを安心させたいといった狙いを伝えた。また同氏は気兼ねなく別のゲームを遊んでほしいとしており、さまざまなジャンルのゲームを試して隠れた逸品インディーゲームを発見してほしいとの想いを綴っている。
『パルワールド』は早期アクセス配信開始後まもない現時点でも一定のボリュームを備えているものの、初動で遊びこんだプレイヤーの中には実装済みのコンテンツを遊び終えた人もいるだろう。一方ロードマップによると、将来的にはPvP要素や「エンドコンテンツとなる超強力レイドボス」、パルの対戦機能であるパル闘技場のほか、新島・新パル・新フィールドボス・新テクノロジーなどが追加予定。一度ゲームをやめたプレイヤーも、そうした新要素登場後の“ラウンド2”で戻ってきてほしいという狙いがあるようだ。
とはいえ現時点では不具合への対応が優先的におこなわれているとされており、開発チームの増員も含めて早期アクセスとして長期的な目線で開発されるかたちだろう。また減少したとはいえSteam版だけでも同時接続プレイヤーは数十万人を維持しており、マルチプレイには十分なプレイヤーベースがあるといえる。Bucky氏の声明を見るに、早期アクセスのロケットスタートを終えたいま、開発元としてはプレイヤーには慌てずひと休みしてほしいといった考えもあるのだろう。
『パルワールド』はXbox One/Xbox Series X|S/PC(Steam/Microsoft Store)向けに早期アクセス配信中だ。また本作は、Xbox Game Pass(Xbox/PC/クラウド)に対応している。