都市開発シム『Cities: Skylines II』は100万本売り上げていた。しかし販売元CEOは「複雑な気持ち」と明かし改善を誓う

パブリッシャーのParadox Interactiveは2月6日、2023年第4四半期の業績を発表した。その中で『Cities: Skylines II』が売上100万本に到達したことも発表されており、あわせて「今後も開発元Colossal Orderと共に改善と開発に取り組んでいく」ことが伝えられている。

パブリッシャーのParadox Interactiveは2月6日、2023年第4四半期の業績を発表した。その中で『Cities: Skylines II』が売上100万本に到達したことも発表されており、あわせて「今後も開発元Colossal Orderと共に改善と開発に取り組んでいく」ことが伝えられている。


『Cities: Skylines II』は、高い評価を得た都市開発シミュレーションゲーム『Cities: Skylines(シティーズ:スカイライン)』の続編だ。Colossal Orderが開発を手がけ、PC(Steam/Microsoft Store)向けに10月25日に発売された。プレイヤーは居住区やインフラなどを整備し、さらに産業を活性化させながら街を一から建設。市民の生活や経済などが複雑にシミュレーションされ、それらのニーズや状況変化に対応しながら街を発展させていく。

本作は当初、PS5/Xbox Series X|S向けにも10月25日の発売が予定されていた。しかし先月末にPS5/Xbox Series X|S版の発売が2024年春になることが発表。PC版が10月25日に先行発売されるかたちとなったわけだ。


PC版については、リリース直後に早速同時接続プレイヤー数が10万人を突破。しかしながら最適化不足が公言されていたこともあり、パフォーマンス面の課題が目立った。そのせいもあり、リリース翌日までのSteamユーザーレビューでは、1万1000件以上のうち59%が好評とする「賛否両論」ステータスに留まるなど、好調とは言いづらい滑り出しであった(関連記事)。

こうした紆余曲折を経ながらも、本作は2023年の第4四半期末時点で100万本の売上を達成したようだ。またSteamDBによると、本稿執筆時点の『Cities: Skylines II』の同時接続プレイヤー数は5、6000人で推移している。前作『Cities: Skylines』の9000人前後に比べると少なめだが、本作もまた人気のあるタイトルといえるだろう。不評や多くの改善要望がありながらも人気を維持して、セールス面での大台達成に至ったようだ。


一方でレポートおよび公開された動画では、本作の状況について、販売元Paradox InteractiveのCEOであるFredrik Wester氏が複雑な心境だとコメント。プレイヤーの期待に応えられず、また全プラットフォームで同時発売できなかったことは問題であったとした。ただ本作にはポテンシャルがあり、将来性を強く信じているといったコメントもみられた。そうして同氏は売れ行きが好調なことに触れつつ、本作は「もっと良くできるし、そうしなければならない」と決意表明。改善に取り組んでいる最中であり、開発元のColossal Orderとともに改良と開発に全力を注ぐとした。

さまざまな課題とともにPC版のみでローンチされつつも、売上100万本というマイルストーンを達成した『Cities: Skylines II』。販売元としても現状の課題を認識しており、今後長期的な目線で改善への取り組みをサポートしていく方針のようだ。なお本作は2024年春にはコンソール版がリリース予定となっている。半年ほどの延期を経てリリースを迎えるコンソール版がどのような船出を迎えるのかも注目されるところだろう。

『Cities: Skylines II』は、PC(Steam/Microsoft Store)向けに発売中。PC Game Pass向けにも提供されている。またPS5/Xbox Series X|S向けには今年春発売予定だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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