とある家の玄関スペースについて、「ゲーム的にどう使うか」の意見が数多く寄せられ楽しげ。室内の“無駄スペース”を人気ゲーム公式らが活用提案


Xにて、海外ユーザーを中心に “とある家の室内デザイン” を題材とした大喜利が流行し、ネットミームと化しているようだ。大喜利は一般ユーザーだけでなく業界を問わず、ゲーム・スポーツ・映画・音楽など多岐にわたる公式アカウントなどにも伝達している。ネットミームは、それぞれの業界や作品における“特徴的”な要素を詰め込んで投稿され、賑わいを見せているようだ。


Xにて流行中となっている大喜利のきっかけを作ったのは、不動産関連の情報を共有するAlan Corey氏が1月17日に投稿したポストだ。ポスト内でAlan氏は「郊外の家で見られる室内デザインで、もっとも気に入らないデザインだ」として、とある家の玄関スペースを例題として紹介している。写真に映し出されている玄関には階段や梯子などが存在しない謎のスペースが存在しており、同氏は“有効活用されていない”謎のスペースが気に入らないとのことだ。

同氏はポスト内で「この“ステージ”を有効活用する方法はないだろうか」とXユーザーの意見を募集。このポストに対して多方面の業界から声が寄せられ、各々が自らの分野で“特徴的”な要素を詰め込んだ“解決案”画像を投稿。新たなネット大喜利として注目を集めることとなった。大喜利は一般ユーザーのみならず、ゲーム開発の公式アカウントなどにも伝達しているようだ。

たとえばRiot Gamesは『VALORANT』の公式Xアカウントにて、Alan氏のツイートを引用するかたちで自身の解決策を投稿。ゲーム内のエージェントである「サイファー」のトラップワイヤーとサイバーケージが展開された出入口の画像を投稿している。トラップワイヤーは3個のドアをすべて抑え、侵入者を阻むかたちで配置。サイバーケージは侵入する者の視野を奪い、防衛側が一方的に撃つことができる、いわゆる「ワンウェイ(一方的)」で展開されている。サイトを防衛する能力に長けたサイファーというエージェントが出入口を最大限に有効活用した場合のセットアップが考え抜かれている。


『オーバーウォッチ2』に関する情報を共有するXアカウントであるOverwatch Cavalryも引用リポストにて、独自の解決策を提案している。同アカウントは画像つきで「Perfect spot for a health pack(ヒールパックを置くのに完璧な場所だ)」とポスト。画像にはモイラのバイオティック・オーブ(ダメージ)から逃げ、回復要請を出しながら壁のぼりをしようとするゲンジの姿が映し出されている。命からがら逃げきろうとするゲンジが、なんとかヒールパックの恩恵に預かろうとするという「ゲームで一度は見たことがあるであろう」光景を映し出した、ウィットに富んだ内容となっている。


さらにXユーザーのLayla氏は『Team Fortress 2』の映像を投稿。元ポストの画像をベースに、同氏はカスタムマップを作製。元画像にはなかった左右の部屋まで描写されており、高台である謎の玄関スペースには回復パックが配置されている。侵入困難な高台に重要なアイテムである回復パックがある点を含めて、カスタムマップとして完成度の高い内容となっているといえるだろう。

なかには、元ポストに自身が描いたイラストを上書きしたイラストを投稿するXユーザーも現れている。イラストレーターのOctober Keegan Art氏は、元ポストを題材としたアートワークを投稿。玄関の天上から紐に括りつけられた冷蔵庫が追加で描かれ、「Dad was always such a drag」とコメントが投稿されている。同氏曰く、これは室内ループ系ホラーゲーム『P.T.』で見られたホラー演出のひとつを題材としているとのことだ。

たしかに『P.T.』では、玄関先で紐に括りつけられた冷蔵庫が血を滴らせながら登場するというホラー演出が存在する。併せて投稿されたコメントも、本作で登場する有名なセリフのひとつを意識した内容となっている。この投稿は室内の謎スペースよりも、玄関先が“似ている”という別の視点から投稿された大喜利内容となっているわけだ。

そのほかにも元画像は『スーパーマリオ64』、『ソニック』シリーズ、プロ野球グループ、韓国のガールズグループTWICEなどに紐付けられ、媒体や作品を問わずネット大喜利として流行しているようだ。今もなお波及を続けるネットミームが今後どのように変化していくのか、先を追い続けてみるのもよさそうだ。