『刀剣乱舞-ONLINE-』運営元、10年先まで見据えた「超長期運営」を表明。意外とさらりとした発表、だけど審神者は嬉しそう
DMM GAMESにて、運営されているシミュレーションゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』は1月14日、2015年のブラウザゲーム版リリースから9周年を迎えることとなった。その前日となる13日には初の配信番組を公式YouTubeチャンネルにてライブ配信。その中でさらりと明かされた運営プランの表明に多くのプレイヤーが反応するかたちとなった。
『刀剣乱舞-ONLINE-』は、男性に擬人化した刀剣を育成するシミュレーションゲームだ。2015年1月にブラウザゲーム版がリリースされ、2016年にはスマートフォン版の『刀剣乱舞-ONLINE- Pocket』も配信されている。不思議な能力を持つ審神者(さにわ)によって生み出された、歴史に名だたる刀剣の付喪神・刀剣男士。プレイヤーは審神者として刀剣男士たちを率い、歴史改変を目論む歴史修正主義者たちとの戦いを繰り広げてゆく。2015年のリリース以降、アニメ・舞台・映画とさまざまな媒体によりメディアミックスされるなど、ゲームだけに留まらないコンテンツの幅の広さも本作の魅力のひとつだ。
そんな『刀剣乱舞-ONLINE-』は1月14日、リリースから9周年を迎えることとなった。そんな9周年を迎える直前のタイミングである1月13日、9周年にかけて9つの発表を行う配信番組を公式YouTubeチャンネルにてライブ配信。新たな出陣先「異去(いこ)」の追加や、新キャラクター「張番」の発表などが行われ、配信は大いに盛り上がりを見せた。
そんな中、発表のひとつとして、『刀剣乱舞-ONLINE-』の公式HPの開設をアナウンス。リリース以降、簡単なゲーム紹介ページはあったものの公式HPはなかった本作。ニトロプラス代表取締役社長/『刀剣乱舞-ONLINE-』原作プロデューサーであるでじたろう氏は、今まで公式HPを作ってこなかった事に対し「最初はこれほど長く皆様に遊ばれるとは思っていなかった」と正直な感想を述べた。続けて「10周年、15周年、20周年とこれから超長期運営を考え、やっぱりホームページは必要」とホームページを作る理由とともに、今後の運営プランについてさらりと述べたのだ。
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あっさりと表明された今後の運営プランに対し、多くのプレイヤーがSNSを中心に反応。あまりにも長く見据えたプランに驚きをみせるものや、長く作品を楽しみ続けられることに対する喜びをみせるもの。20周年ともすれば、あと10年以上続く計算で、運営型ゲームとしてはかなり長く、挑戦である。そうした挑戦表明したこと自体に意義があるだろう。この表明に対しては、「苔の生すまで続いてほしい」など、和の世界を舞台とした本作らしい言い回しの作品に対する愛のメッセージなども見られた。
本作は刀剣をテーマとした作品として、備前長船刀剣博物館や佐野美術館、栃木県足利市をはじめとする各種博物館、美術館、自治体などと公式にコラボレーション。刀剣男子を通じて、実際の刀剣に興味を持ち、刀鍛冶の見学や、聖地巡礼などを行うことにより経済効果を生み出すなど、ゲームを通じて、刀剣という文化を現代に紡いでいる作品のひとつだといえる。IPそのものが強く、さまざまな経済効果を生んでおり、そのIPの強さを維持していくというビジネス面でも、10年先を見据えた長期の運営プランは納得できる。「続ける」という表明だけなく、「続けられそう」というところも重要である。
また配信内では、サンリオプロデュースによる刀剣男子たちのアレンジ作品「わんぱく!刀剣乱舞」のアニメ化もアナウンス。アニメは作品プレイヤーだけでなく、子どもが見ても楽しめられるような作品になる模様。アニメや舞台などに加えて、昨年は新作歌舞伎も上演された本作。そういった幅広い年齢層を意識したようなメディアミックスがなされるのも、超長期運営を見据えてのものなのではないだろうか。
そして、配信の終盤には来年2025年の1月18日・19日に、10周年を祝う大型イベント「刀剣乱舞-本丸博-2025」を幕張メッセにて開催することを発表。すでに10周年に向けての準備を着々と行っていることを示した。今後も本作の20周年、あるいはそれ以上を見据えた運営方針を期待して見守っていきたい。