『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて「ポゥ」を99万9999集めた人現る。なぜ約半年の苦行地下生活をしたのか本人に訊いた

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて、地底で収集できる「ポゥ」を所持できる限界まで集めたプレイヤーが現れた。弊誌はSquall氏がポゥを集め始めた理由など、気になることを同氏に訊いた。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて、地底で収集できる「ポゥ」を所持できる限界まで集めたプレイヤーが現れた。苦行を達成したのはXユーザーのSquall氏で、同氏は約6か月間、1855時間をかけてポゥをカンスト(最大値)まで集めたという。弊誌はSquall氏がポゥを集め始めた理由など、気になることを同氏に訊いた。


『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中のアクションアドベンチャーゲームだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ブレス オブ ザ ワイルド)の続編にあたる。新作においては、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。


半年間の「ポゥ」集め

本作では地底にも世界が広がっており、地底ならではのさまざまな要素も存在。あの世に行けずさまよう霊体「ポゥ」もそのひとつだ。ポゥは地底のあちこちに落ちており、集めることで魔人像にてアイテムと交換可能な特殊なリソースとなっている。通常サイズのポゥはひとつ拾うとリソースのポゥが1増加するほか、グランポゥといった大きなポゥを入手すると通常より多めのリソースを獲得可能だ。

このたびXユーザーのSquall氏がポゥをカンスト(最大値)まで集めたことを報告し、注目を集めている。同氏は昨年6月から1855時間をかけてポゥをカンストまで収集。ポゥの所持上限が99万9999であったことを報告した。


Squall氏は投稿においてゲーム内スクリーンショットを添付し、ポゥを「これ以上拾うことができない」状態になったことを報告。また続くポストでは、マップの足跡モードにてポゥの収集ルートを紹介している。大きく分けて2つのルートを確認可能で、ひとつはマップ中央のハイラル平原の深穴付近から始まり、南ローメイ地下層の方向に南下。その後ロズウッド谷の採掘場、エボニ谷の採掘場あたりまで地底を北東に横断するルートが辿られていたことがわかる。


またマップ北東部ではゼインレの根からマップ東側に向かい、ケゲポアの根あたりから北上。オルディン廃鉱付近までぐるりと地底を周回するルートが採用されていたようだ。そのほかゲルド廃鉱周辺や、マップ北西のナラスシの根およびニプシヨウタの根付近のフリザゲイラ周辺も周回ルートに組み込まれていた様子だ。

Squall氏によれば動画の足跡を辿ることで1周約5500ポゥを獲得可能とのこと。グランポゥのリポップ(再出現)は平均4時間で、赤い月ではリポップしないといった周回上の注意点も紹介されている。なおSquall氏はユーザー反応に答えるかたちで、昨年6月からおこなっていたポゥ集めのペースを紹介。平日は平均3000~5000ポゥを集めていたという。


なぜ「ポゥ」なのか

弊誌でSquall氏に話を伺ったところ、ポゥ集めのルートは攻略サイトなどに良いルートが紹介されておらず、試行錯誤しながら自力で開拓していったという。そのためルート開拓はポゥ集めにおいてもっとも大変な工程になったそうだ。そんなポゥ集めでは当初、各地の廃鉱しか巡っていなかったとのこと。やがて同氏が過去に地底の宝箱をすべて回収したときのノウハウが活かされ、ゲルドの地底やオルディンの地底といった平坦で集めやすい場所が採用されていったという。

そうして当初2時間で約3000ポゥを集めていたルートは拡張され、4時間で約5000ポゥを集めるルートになったそうだ。そして丸1日時間があるときは4時間のルートを3セットおこない、1万5000ポゥを集める日もあったといい、最終日については2万3000ポゥを集めたそうだ。荒行のような長時間プレイを続けてこのたびポゥのカンストに至ったようである。


Squall氏にポゥ集めを始めたきっかけを訊いたところ、まず前提として「『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ キングダム』を長く遊びたい」との想いがあったという。そしてもともと同氏は収集物を集めるのが好きだそうで、本作のやり込みとしてアイテムの収集が選ばれたようだ。また数あるアイテムのなかでポゥが選ばれたのは、増殖グリッチが報告されていないためだという。正攻法で集めなければ達成できないチャレンジという点も、ポゥ集めの背景としてあったようだ。

なおポゥ集めにおいては、BGMの変化が乏しいことなどが苦労として伝えられている。Squall氏にそんなチャレンジを約6か月間も続けられたモチベーションを尋ねたところ、同氏を突き動かしていたのは「カンストをこの目で見てみたい」という好奇心のみだったそうだ。集めていくうちに千、万、十万と増える桁数を見て、同氏の好奇心は強まっていったようである。今回、晴れて同氏のチャレンジが実を結び、ポゥの所持数が百万の桁に到達しないことが示されたかたちだ。


『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ キングダム』ではたとえば「ウルトラハンド」によるさまざまなモノ作りがユーザー間で共有される人気要素だ。一方でそれ以外の遊び方にもユーザーの創造力が発揮され、今回のポゥ集めが編み出された点は興味深い。開発側から用意されたコレクション要素では物足りなかった人は、Squall氏のルート構築をもとにしてポゥ集めにチャレンジしてみたり、違ったやりこみを編み出してみたりするのも面白いだろう。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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