『FF7リバース』は「ストーリーだけで約40時間、探索やり込みで100時間以上」の大ボリューム作品に。『ウィッチャー3』などを参考にサイドコンテンツづくり
『ファイナルファンタジーVII リバース』(以下、FF7リバース)では、メインストーリーに集中して遊んだ場合でも、約40時間のプレイが想定されるボリュームだという。その上、サイドコンテンツが全体の約80%を占めるほど大量に用意されているとのこと。
『FF7リバース』は、PS向けの『ファイナルファンタジーVII』(以下、FF7)のリメイク三部作の二作目だ。グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースに変化。前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』(以下、FF7リメイク)ではミッドガル脱出を果たすまでの物語が描かれた。
第二作目である『FF7リバース』では、ミッドガル脱出からの「クライマックスに向かう旅」がストーリーとして描かれるという。また本作はオープンワールド的な要素として「自由な探索」をコンセプトにしているとのこと。広大なワールドマップの中でセフィロスの影を追っていくことになり、高い自由度で多彩な物語が展開されるようだ。なお物語はオリジナル版における「忘らるる都」までをもとにして描かれるという。
海外メディアGame Informerによるディレクターの浜口直樹氏に向けたインタビュー記事によると、本作では『FF7リメイク』よりも探索要素を多く取り入れる開発方針があったそうだ。そのため浜口氏の見積もりでは、探索によるサイドコンテンツはゲームボリュームの約80%を占めるという。またメインストーリーは全体の約20%という割合ながらボリューム不足を心配する必要はないそうだ。浜口氏いわく、メインストーリーを集中して攻略するだけでも約40時間のプレイ時間が見込まれているとのこと。また熱心にサイドコンテンツを遊びこむ場合には100時間以上のボリュームが想定されているという。
また共同ディレクターの鳥山求氏によれば、大量のサイドコンテンツはゲームボリュームの“かさまし”にならないように考慮されているそうだ。サイドコンテンツを通じて、さまざまなゲームプレイを体験できるような作りになっているという。そのためサイドコンテンツが豊富なゲームのなかでも、本作は際立った持ち味を備えているとの自信も明かされた。
なお浜口氏は過去に、ゲーム業界を目指すきっかけになった作品として『ファイナルファンタジーVI』を挙げており、シリーズ作品の開発者かつシリーズファンでもある(CROSS HAL)。今回のインタビューでは、そんな同氏が『ファイナルファンタジー』シリーズ以外で好きなRPGについて『ウィッチャー3 ワイルドハント』と明かしている。また鳥山氏は同作のようなオープンワールドかつRPG要素をもつゲームを徹底的に調査したとしている。本作のコンテンツも、それらに比肩できるような満足感のある内容を目指したそうだ。
ちなみに本作でもオリジナル版『FF7』の中盤と同じく、ミニゲームが豊富に用意される。なかでも作中世界では「クイーンズブラッド」なるカードゲームが流行しているといい、各地でNPCたちとカードバトルを繰り広げることになるようだ。『ファイナルファンタジーVIII』における「トリプルトライアド」や『ファイナルファンタジーIX』における「クアッドミスト」、あるいは参考にした作品として挙げられた『ウィッチャー3 ワイルドハント』における「グウェント」を彷彿とさせるミニゲームといえる。
ほか、浜口氏は本作のサイドコンテンツでは、各キャラクターの人間関係が深く掘り下げられ、ストーリーをより深く理解できるようになると明かしている。またGame Informerによればサイドコンテンツでは特定のキャラの好感度が変動することもあるといい、メインストーリーの特定のシーンの展開にも反映されるとのことだ。
そのほかGame Informerは別のプレイレポート記事にて、Crow’s Nestというオリジナル版になかった新たな町が登場していることを紹介。浜口氏によれば、メインストーリーで訪れるアンダージュノンにてCrow’s Nestの存在を知ることができるという。メインストーリーを遊ぶなかで自然とサイドコンテンツにも興味が湧くように意図されているとのこと。
また本作ではメインストーリーとサイドコンテンツの関わりが深い一方で、浜口氏はサイドコンテンツを遊ばずにメインストーリーだけに没頭することもできるとも明言している。プレイヤー思い思いの自由な遊び方が可能になっているそうだ。
今回のGame Informerの記事では、『FF7リバース』に関するさまざまな新情報が明かされた。ミッドガルを舞台とするストーリー重視の作品であった『FF7リメイク』に比べ、『FF7リバース』は広大なワールドマップでの探索要素にも注力されているようだ。なお同誌の過去のインタビュー記事では、浜口氏により本作の容量が約150GBになることも明かされていた。美麗なグラフィックだけでなく、多彩なサイドコンテンツも詰まった結果、大ボリュームのデータ容量となっているわけだろう。ちなみにディスク版は2枚組となるものの、片方のディスクはインストール時にのみ使用し、プレイの際にはディスクの入替は必要ないとのことだ。
『ファイナルファンタジーVII リバース』はPS5向けに2月29日発売予定だ。