「『ペルソナ5』ボーカルのLynさんはジャズクラブで発見・抜擢された」との誤情報広まるも本人が否定。でも“美しい話”なのでまんざらでもない

『ペルソナ5』の楽曲にてボーカルを務めた、Lynこと稲泉りん氏にまつわるとある誤情報が注目を集めていた。本人が間違いをやんわりと指摘し、和やかなやりとりが繰り広げられている。

ペルソナ5』の楽曲にてボーカルを務めた、Lynこと稲泉りん氏にまつわるとある誤情報が注目を集めていた。一方でこれを発見した稲泉氏本人が間違いをやんわりと指摘し、あわせて“発売予定のアルバムの宣伝”をおこなう和やかなやりとりが繰り広げられた。


『ペルソナ5』は2016年に発売されたジュブナイルRPGだ。2019年には追加要素を加えた『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』が発売、さらに2022年にはリマスター版が発売されている。本作の主人公は、ある事件をきっかけに都内の高校へ転入することになった高校2年生の少年だ。知人の経営する喫茶店の屋根裏部屋から、秀尽学園へと通う主人公。しかしある日、主人公は歪んだ心が生み出す世界「パレス」に迷い込んでしまう。パレスでの経験からペルソナ能力に覚醒した主人公は、仲間たちと「心の怪盗団」を結成。都内の高校での学生生活と、世間を騒がせる怪盗としての暗躍が描かれていく。

『ペルソナ3』から続くシリーズの特色として、本作でもゲーム中のBGMには一部ボーカル付きの楽曲が採用されている。『ペルソナ5』の歌付き楽曲でボーカルを務めるのはLynこと稲泉りん氏だ。本作のメインテーマともいえる「Life Will Change」や通常戦闘曲「Last Surprise」などで、低域も高域も出せる伸びのある声と流暢な英語で、プレイヤーも魅了した。

今回、そんな稲泉りん氏にまつわる“誤情報”が生んだやりとりが注目を集めている。Xユーザーの@UntilPersonaは12月17日に本作にまつわる噂を紹介。とはいえこの噂は後述のように事実ではなかったそうだ。


@UntilPersonaが紹介した噂は、本作の音楽を担当した目黒将司氏が、東京のジャズクラブで歌っていた稲泉りん氏の声を気に入り、その場で仕事を依頼したという内容だ。ジャズクラブで出会い抜擢するという、『ペルソナ5』サウンドらしいおしゃれなエピソードということで注目を集めていた。しかしこの話は興味深いながら、事実ではなかった模様。稲泉氏がこのポストを引用してXアカウント上で事実とは違うと指摘した。

一方で「ジャズクラブで出会った」という逸話を気に入ったのか、「違うけど、美しいからそういうことにしようかなwwwww」と冗談めかしている。さらに目黒氏も稲泉氏のポストに反応し、「僕もそうだった気がしてきた」と冗談に乗っかっている。


なお稲泉りん氏は、初のソロアルバム「johaLyn」を1月13日にリリース予定。同氏はこの機会にアルバムを宣伝しようと思い立った様子だ。@UntilPersonaに向けて「美しいエピソードだけど事実ではないんです」と指摘するついでに、ちゃっかりとアルバムの宣伝をおこなった。

これを受けた@UntilPersonaは同氏に謝罪しつつ「誤情報を広めてしまったお詫び」としてアルバムの宣伝をお手伝い。一方、稲泉氏は同ユーザーに対して「悪い噂じゃないので謝らなくていい」と伝えている。これに対して@UntilPersonaは今回の噂に関する稲泉氏の寛大な対応を改めて感謝。誤った噂を広めた点を反省しつつ、稲泉氏のアルバムの宣伝というかたちに転じることができて嬉しく思っているそうだ。


なお『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』ではゲーム内の吉祥寺にジャズクラブが登場。店内には稲泉りん氏(Lyn氏)の歌う「No More What Ifs」が店内に流れているほか、作中歌手の生歌として同楽曲が流れることもある。こうした要素やキャラの一部台詞から、現実でのエピソードを反映しているとの噂が生じたようだ。


では実際目黒氏と稲泉氏はどう出会ったのか。ゲーム音楽系メディア2083による目黒氏へのインタビューでは、本作のボーカルに稲泉氏がどのように起用されたかが明かされていた。本作ではボーカルの採用にオーディションはおこなわず、各方面への声かけで“ソウルを本格的に歌える女性シンガー”を探していたという。そのなかで紹介されたデモテープにて、目黒氏のイメージにすごく合っていたため稲泉氏が抜擢されたそうだ。ジャズクラブでの出会いではなかったものの、イメージぴったりの歌声から抜擢された点はたしかであり、両氏も今回の噂にまんざらでもない反応を見せたのかもしれない。

ペルソナ5 ザ・ロイヤル』はPS4向けに発売中。リマスター版としてPS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo SwitchおよびPC(Steam/Microsoft Store)向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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