大正日本・疾病物語『ヒラヒラヒヒル』Steamなどで配信開始。瀬戸口廉也氏が手がける「死人が蘇る病」と戦う人々の物語

ANIPLEX.EXEは11月17日、『ヒラヒラヒヒル』を配信開始した。架空の大正時代を舞台に、死者が蘇る病「風爛症」と戦う人たちが描かれる。

アニプレックスによるノベルゲーム製作ブランドANIPLEX.EXEは11月17日、『ヒラヒラヒヒル』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/DMM GAMES/DLsite)で、通常価格は税込2970円。リリースにあわせてセールが実施されており、10%オフの2673円で購入できる。セール期間はSteamでは11月23日(ストアページでは29日までと記載されている)、DMM GAMES/DLsiteでは11月28日23時59分までだ。


『ヒラヒラヒヒル』は、架空の大正時代で死んだ人間が蘇る病「風爛症」と戦う人たちを描く、ノベルゲーム作品である。本作の世界では、古来より死んた人間が蘇る事例が多発してきた。「ひひる」や「クサレ」などとも呼ばれる蘇った人間たちは、知性や認識力などが衰え、肉体も腐敗していく。かつて崇められていた彼らは、時代の流れとともに忌避されるようになり、大正時代には医療の対象となっていた。

本作のメインキャラクターの一人である千種正光は華族の⼦息であり、⾵爛症患者の治療へ強い情熱をもつ青年医師だ。本作で千種正光は、国内の⾵爛症の権威である加鳥周平から依頼され、日本各地で⾵爛症患者の調査をおこなう。またもう一人のメインキャラクター天間武雄は、ふとしたきっかけから⾵爛症と強く関わることになる。2人の視点をとおして、架空の大正時代で風爛症と戦う人々の物語が描かれる。

 


本作はノベルゲーム作品となっている。瀬戸口廉也氏によるテキストを中心に、イラストも交えながらストーリーを読み進めていくのだ。ストーリー中では、時折重い選択肢も登場。ゲーム序盤から、「風爛症」により知識や記憶力などが衰え、肉体も腐敗していくモノたちの様子も描かれるなど、重いテーマを扱っている点も特徴だろう。また演出面では、Steamのストアページによると本作はフル音声に対応しているようだ。


本作の制作においては、企画・シナリオを瀬戸口廉也氏が担当している。同氏は、『CARNIVAL』『SWAN SONG』『MUSICUS!』などのシナリオを手がけてきたシナリオライターだ。同氏は直近の作品では、2022年9月に発売『BLACK SHEEP TOWN』にて脚本・監督を担当。同作のSteamユーザーレビューでは、記事執筆時点で81件中98%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。ユーザーレビューを見る限りでは、丁寧に描かれたシナリオや、美しい物語が高評価に繋がっているようだ。

本作『ヒラヒラヒヒル』は、そんな瀬戸口廉也氏による新作となる。なお本作発売に際して同氏もX(旧Twitter)アカウントでコメント。本作は具体的な出す方法が決まる前から構想だけされていた作品であり、「こういう形で出せるとは思わなかった」と綴っている。


ヒラヒラヒヒル』は、PC(Steam/DMM GAMES/DLsite)向けに配信中だ。通常価格は税込2970円で、11月17日現在はセールにより10%オフの2673円で購入できる。セール期間は、Steamが11月23日(ストアページでは29日までと記載されている)、DMM GAMES/DLsiteが11月28日23時59分までとなっている。各配信サイトでは、体験版も配信中となっている。またSteamでは、ANIPLEX.EXE作品である『ATRI -My Dear Moments- 』『徒花異譚』の2作とあわせたバンドルも発売中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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