『オーバーウォッチ2』世界大会でLE SSERAFIMにちなんだ「ルセラ構成」誕生。強豪チームの遊び心に真似っこミラー構成で反撃も

『オーバーウォッチ2』の世界大会にて韓国代表が一風変わったチーム構成を披露し、「ルセラ構成」と呼ばれて注目を集めている。韓国のアイドルグループ「LE SSERAFIM」とのコラボにちなんだ構成のようだ。

オーバーウォッチ2』の世界大会にて韓国代表が一風変わったチーム構成を披露し、「ルセラ構成」と呼ばれて注目を集めている。本作にて実施されている韓国のアイドルグループ「LE SSERAFIM」コラボにちなんだ構成のようだ。


『オーバーウォッチ2』は、人気を博したオンライン対戦FPS『オーバーウォッチ』の続編だ。前作からの変更点としては、既存ヒーローの調整および新ヒーローの追加などが実施。また、6対6から5対5へと対戦人数が変更されている。

今年は『オーバーウォッチ2』の世界大会「オーバーウォッチ ワールドカップ」(以下、OWWC)が2019年ぶりに開催されている。日本時間10月30日から11月2日にかけては各国の代表チームが争う「グループステージ」が実施されていた。日本時間11月4日および11月5日には上位8チームが戦う「ファイナル」がおこなわれる。

先日から開催されていたグループステージにおいて、グループAに属する韓国代表チームが試合中に選出したヒーローの構成が注目を集めている。国内ユーザーからの愛称は「ルセラ構成」。本作がコラボを実施している韓国のアイドルグループ「LE SSERAFIM」にちなんだネーミングだ。


本大会でルセラ構成が最初に用いられたのはグループステージ初日。韓国代表はコロンビア代表との試合をおこなった。コロンビア代表はOWWCにおける南米区域「AMER B」において、7月開催のOWWCアメリカカンファレンスを1位通過した強豪チームだ。一方で同カンファレンスに出場していたチームの核とも評されるEqo選手が、グループステージでは不参加となっている。

韓国対コロンビア戦の1戦目のゲームモードは「コントロール」だ。目標エリアを制圧し続けてゲージを溜め、先に100%に達したチームがラウンドを獲得。2ラウンド先取したチームの勝利となる。韓国代表は1戦目においてコロンビア代表を完封。目標エリアに触れさせることなく圧倒的な勝利を果たした。ちなみにこの時点でルセラ構成は用いられていなかった。

ルセラ構成が用いられたのは2戦目で、ルールは「ハイブリッド」だ。攻撃側と防衛側に分かれ、攻撃側はまず目標エリアを確保。その後現れるペイロードを目標地点まで運ぶことになる。韓国代表は試合開始早々、ソンブラ/トレーサー/D.Va/キリコ/ブリギッテの5人を選択した。この構成は競技シーンで猛威を振るうメタ……ではなく、本作が現在実施している「LE SSERAFIM」コラボイベントの対象ヒーローだ。実況者も世界大会で“遊び心”のある構成が用いられたことに驚きを見せている。


一方でトレーサー/ソンブラ/D.Vaの構成は、タンクとフランカーで敵陣をかき乱す、いわゆるダイブと呼ばれる戦法とマッチしている。またサポート側のキリコとブリギッテも、味方のタンクとダメージがいない状況でも比較的粘り強く生存できるヒーローだ。韓国代表は実力の高さも相まって、一風変わった構成となった2戦目でも圧勝を飾っている。

その後のグループステージにおいてもルセラ構成は“再登場”。日本時間11月1日におこなわれたDAY 3における韓国対メキシコ戦でも韓国代表がルセラ構成を用いている。こちらでは2戦目終了間近で突如ルセラ構成への変更がおこなわれたため、溜まっていたアルティメットゲージが捨て去られる豪快なプレイング。これを受けて相手のメキシコ代表まで負けじとルセラ構成で応戦する「ルセラ構成ミラー」が勃発していた。韓国代表の圧倒的優勢で進んでいた試合ながら、ショーマッチのような和やかな幕切れとなった。


韓国代表はOWWCにおいて2016年から3年連続優勝を果たしていた強豪だ。『オーバーウォッチ2』としてゲームが刷新された今年もその強さを見せつけており、6月末に開催されたアジア太平洋区域大会でも1位を勝ち取っている。本日終了したグループステージでもグループAを全勝で通過。11月4日および5日に実施されるファイナルでの活躍も期待される。これまで以上に実力が拮抗した戦いが予想されるファイナルにおいて、ルセラ構成がまた用いられるのかも注目されるところかもしれない。

なおルセラ構成のもとになった「LE SSERAFIM」コラボイベントは本日より『オーバーウォッチ2』にて開催中だ。コラボ対象のヒーローは先述のとおり、タンクのD.Va、ダメージのトレーサーおよびソンブラ、サポートのキリコおよびブリギッテ。対象となるヒーローが本作のロール分けどおりに選定されていることも、ルセラ構成が誕生した要因といえそうだ。ダイブ構成にぴったりな点を見るに、普段のマッチや今回のような大会などで用いられることも見越したチョイスかもしれない。

オーバーウォッチ2』はPC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに基本プレイ無料で配信中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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