『FF7リバース』ではレッドXIIIのため、「すべてのクエスト」に2パターンのテキストを用意か。ディレクターが海外メディアに明かした細部の作り込み

『ファイナルファンタジーVII リバース』では、とあるキャラに関して「すべてのクエスト」に2つのバージョンが用意されているという。ディレクターの浜口直樹氏が海外メディアのインタビューにて明かしている。

ファイナルファンタジーVII リバース』では、とあるキャラに関して「すべてのクエスト」に2つのバージョンが用意されているという。ディレクターの浜口直樹氏が海外メディアのインタビューにて明かしている。本稿にはオリジナル版『ファイナルファンタジーVII』のネタバレを含むため留意されたい。

『ファイナルファンタジーVII リバース』は、『ファイナルファンタジーVII』をオリジナルとしてリメイクする三部作の二作目だ。前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』はPS向けのオリジナルゲームを再創造。グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースとなって独自のゲームとして進化していた。そしてストーリーとしては、ミッドガル脱出までの物語が描かれた。

第二作目である『ファイナルファンタジーVII リバース』では、ミッドガル脱出からの「クライマックスに向かう旅」がストーリーとして描かれるという。また本作はオープンワールド的な要素として「自由な探索」をコンセプトにしているという。広大なワールドマップの中でセフィロスの影を追っていくことになり、高い自由度で多彩な物語が展開されるようだ。そうしてオリジナル版における「忘らるる都」までの範囲を元に物語は描かれるとのこと。


今回、海外メディアScreen Rantのインタビューにてディレクターの浜口直樹氏により、本作『ファイナルファンタジーVII リバース』のさらなる情報が明かされた。まず本作では先述のとおり広大なワールドマップでプレイヤーが探検できる場所の選択肢が増加。自分で道筋を選びながら冒険を進めているような感覚で楽しめるという。

そのため本作では、各プレイヤーでクエストの進行順に違いも生じるようだ。中でもレッドXIIIに関しては「すべてのクエスト(all quests in the game)」に進行順の違いによる変化が用意されているという。レッドXIIIは研究サンプルとして宝城博士の施設に監禁されていた人語を操る獣だ。素性は不明であり、レッドXIIIという名前も型式番号であり本名ではない。冷静沈着な口調が特徴的なミステリアスなキャラクターである。

そんなレッドXIIIはオリジナル版において、コスモキャニオンを訪れることで素性が明らかになった。本名はナナキといい、一人称は「私」から「オイラ」に変化。今までのキャラから一変して、本来は天真爛漫な性格であったことが明かされる。そのためコスモキャニオン後のレッドXIII改めナナキは、一転して明るい口調で話すキャラに変貌を遂げていた。

そして本作『ファイナルファンタジーVII リバース』では、すべてのクエストにレッドXIIIとナナキの2つのバージョンが用意されているとのこと。クエストごとに会話テキストなどが2パターン用意されるわけだろう。


そのほかインタビューにおいては、リメイク版開発の大きな目標も語られている。たとえば『ファイナルファンタジーVII リメイク』においては、ミッドガルの下層から上層を見上げ、細部まで観察可能であった。浜口氏によればこの「ミッドガル上層の見え方」も、オリジナル版において当時クリエイターが思い描いていたビジョンの再現だという。当時はおそらくグラフィックや技術的な限界があったため、完全に表現することが難しかったとのこと。

リメイク版では、現代で利用できる技術を徹底的に利用してオリジナル版で意図されていたものを完全に表現し切ることが大きな目標だという。それによってユーザーに新たな発見をもたらすことが狙いだといい、先述の「ミッドガル上層の見え方」にも好意的なフィードバックが寄せられていたことを光栄に感じているそうだ。

本作『ファイナルファンタジーVII リバース』でも、リメイクとして丁寧にこだわって作り込まれているわけだろう。レッドXIIIとナナキのセリフ分けもその一端といえそうだ。自由度の高い冒険の中では、当時の開発者が思い描いたビジョンが実現された要素がほかにも用意されているかもしれない。

ファイナルファンタジーVII リバース』はPS5向けに、2024年2月29日に発売予定だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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