「約2年間の長期メンテ」が続いていたスマホゲーム、開発中止に。サービスできたのは約2か月、突如終わりを告げる

 

EYOUGAME株式会社は10月13日、『フロンティア・ゼロ~境界を越える想い~』(以下、フロンティア・ゼロ)の開発を中止すると発表した。本作は2021年10月28日より長期メンテナンスがおこなわれており、そこから約2年間の沈黙を経て今回の発表に至る。


『フロンティア・ゼロ』は、カードつなぎRPGと標榜される基本プレイ無料ゲームだ。舞台となるのは元素と魔法で構築された「ゼロンティア」で、この世界には人間よりも強力な魔族が存在。人と魔族が対立する世界における、半人半魔の主人公の物語が描かれた。戦闘は横スクロール画面で展開。画面下にある8枚のカードをフリック操作で動かすシステムとなっていた。

今回、本作は「約2年にわたる長期メンテナンス」の途上で、開発中止となることが発表された。本作に向けては2021年10月28日より長期メンテナンスが実施されており、以来音沙汰がないまま約2年が経過。今回開発中止となることが決定されたかたち。

https://twitter.com/FrontierZeroJP/status/1712784911147684140

本作は2021年8月にリリース。チュートリアルでのフリーズ発生のほか、ゲーム通信状況の不安定さ、ローディングの遅延といった問題報告が寄せられていた。その後2か月間運営が続けられていたものの、その過程でゲームプログラムに重大な欠陥が見つかったとされている。不具合の修復作業により多くの作業工程・作業時間が必要なため、同年10月28日より長期メンテナンスが実施されていた。

長期メンテナンス期間中には、運営・開発チームがさまざまな議論を重ね、改善策を練っていたという。しかし開発チームの技術力では根本的な問題を解決することができず、ゲームを最適な状態に調整することが困難であると判断されたとのこと。今回開発を中止せざるを得ないとの結論に達したそうだ。

なお本作は先述のようなさまざまな技術的問題を抱えていたほか、リリース時にはゲーム内のテキスト表現などもユーザーの混乱を招いていた。たとえば本作のガチャ画面には当初「初回でSSR1体確定」との表記が存在。ただしチュートリアル中のガチャで排出されるSSRキャラを「初回」と見なす表記だったようで、その後ユーザーが引くガチャには無関係。批判が寄せられたからか後に修正に至った。そうした数々の問題により低評価が寄せられ、iOS/Android共にユーザーレビューでは星が約1.5にとどまる評価ステータスとなっていた。

https://twitter.com/FrontierZeroJP/status/1431102587189665796

なお開発中止にあたっては、未使用かつ日本円で購入した分のゲーム内通貨「ダイヤ」の払い戻しなどもおこなわれるとのこと。ただし払戻しには、最後のチャージ証明のスクリーンショットなどが必要になるという。またダイヤはEYOUGAMEが提供しているほかの作品のゲーム内通貨に変更もできるそうだ。詳細は公式サイトを確認されたい。