『ディアブロ4』シーズン2では属性耐性やダメージ計算にもテコ入れ。パッチノート公開で、まだまだユーザーに歩み寄る方針示す
Blizzard Entertainmentは10月11日、『ディアブロ4』について開発陣が語る番組「Campfire Chat」を配信した。同番組では、シーズン2において実施される予定の本作への大幅な“テコ入れ”の詳細が明かされた。パッチノートも公開されている。
『ディアブロ4』は、人気ハクスラARPGシリーズ『ディアブロ』の最新作だ。本作の舞台は前作『ディアブロ III』から数十年後となる。ゲームプレイやグラフィックを大幅にパワーアップし、140以上のダンジョンなどを実装。過去作の魅力を踏襲しつつ、豊富なキャラクターカスタマイズや、さまざまなゲームプレイ要素を盛り込んで新たな冒険が描かれる。日本時間10月18日には、シーズン2「渇望の鮮血」が開幕予定となっている。
先日には、本作シーズン2で大幅な遊びやすさ関連の改善や、コンテンツの追加が実施されることが明かされていた(関連記事)。今回のCampfire Chatでは、そうした変更のほかにシーズン2で実施される、各種バランス調整やリワークについて明かされている。
今回明かされた変更予定点は大きく4つ。「属性耐性」「ユニークアイテム調整」「ダメージ計算」「クラス能力調整」となる。まず属性耐性については、シーズン2開幕時から新仕様に変更予定。新仕様では、これまでの『ディアブロ4』よりも属性耐性が生存性の面で重要になってくるという。
まず各耐性については70%のベース上限が適用され、最大85%まで向上可能に。また、耐性を稼いだ際の計算式としては乗算ではなく加算式となり、耐性を高めれば高めるほど属性耐性ボーナス1%あたりの価値が高まる仕組みになる。全体的に、過去の『ディアブロ』シリーズに近い仕様になったかたちだ。なお、指輪やアミュレットについては、固有性能として「全属性耐性」と「ランダムな属性耐性」のふたつをもつようになるという。
そしてユニークアイテムについては、コミュニティから「本来あるべきワクワクや性能的インパクトがない」との大量のフィードバックが寄せられていたとのこと。そのため、シーズン2では多角的な調整が実施されるそうだ。具体的な施策としては「ユニークアイテムへのまったく新しい性能の追加」「既存のユニークアイテム性能のロール幅を上方修正する」「通常、そのアイテム種には付与されない性能が付与される」「既存のユニーク装備性能や効果を調整する」といった変更が予定されているそうだ。ものによっては、条件付きで発動していた性能が常時発動に変わるなど、全体的にプレイヤーに与する調整が実施される見込みとなる。
ダメージ計算の調整については、本作における「ダメージバケツ(Damage Buckets)」と呼ばれる計算区分が絡む複雑な内容となっている。新しいシステムでは、たとえば「脆弱ダメージバケツ」といったひとつの区分内でのダメージ計算式が変化。今まで加算だった部分が乗算となるなどの変更が実施される。
これにより特定のダメージボーナスのみを多く積むことが今までより効果的でなくなるほか、オーバーパワーダメージに向けてもテコ入れが実施され、オーバーパワー向けのボーナスを稼ぐことにより意義が生まれるようになるという。そうした変更により見かけ上敵に与えるダメージは低下するものの、敵側の強さについても調整してバランスを取っていくそうだ。
そして、クラス能力やスキルについてもさらなる調整が実施される。たとえば、ソーサラーの「インシネレート」では、秒間ダメージの増加にかかる時間が4秒から2秒に短縮されるなどの強化が予定されている。ほかにも、各種スキル・パッシブ能力・パラゴンノード・レジェンダリーの化身の性能など、多岐にわたる調整を通じて原則プレイヤー有利な調整が実施されるようだ。
こうした調整内容の詳細は、シーズン2開幕とともに配信されるバージョン1.2.0のパッチノートとして公開されている。Redditの本作コミュニティでは、そうした一連の調整内容について歓迎する声が多数寄せられている。コミュニティフィードバックを大いに盛り込んだ調整ということもあり、正しい方向に進んでいると評価する者が目立つようだ。
Blizzard Entertainmentといえば、旧来からのファンの間では「ユーザーのフィードバックを盛り込まない」とのイメージが定着していた。一気にユーザーたちに歩み寄った本作は、今後どのように評価されていくだろうか。
『ディアブロ4』はPC(Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中。シーズン2「渇望の鮮血」は日本時間10月18日に開幕予定で、同日にはSteam版も配信開始予定だ。