『エルデンリング』をプレイしていた人気プロレスラーが「お金を払って他人にレベル上げさせていた」ことが明かされ、注目を集めている。同選手は本作を「難しすぎる」とこぼしていたそうで、少なくとも100レベルまで他人任せで上げていたようだ。
『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけるアクションRPGだ。本作は広大なオープンワールドを舞台としつつ、『ダークソウル』シリーズなど同スタジオ過去作のゲームプレイを色濃く継承。戦闘についても手強い調整となっており、特にボス戦闘ではその傾向が顕著だ。また同シリーズにおいて経験値とお金の役割を担っていたリソース「ソウル」は「ルーン」に名を変え、同様の仕組みとして受け継がれている。ルーンを用いてレベルアップし、ステータスを強化していくことが可能だ。
そのため本作ではレベルアップのために“ルーン稼ぎ”をおこなうユーザーも見られる。攻略に手詰まりした際などに有効な手法だろう。そしてある人気プロレスラーが、ルーン稼ぎを自らの手ではなく「お金を払って他人に任せた」とのエピソードが明かされ注目を集めている。ズルい方法でレベル上げをおこなったのは、米国のプロレス団体WWE(World Wrestling Entertainment)所属のランディ・オートン選手だ。バイパー(The Viper・毒蛇)やレジェンドキラー(The Legend Killer)などの異名のもと、これまでにトリプルH選手やジ・アンダーテイカー選手、クリス・ジェリコ選手といった名だたるレスラーを撃破してきた功績をもつ。
ランディ選手の“秘密”が明かされたのは、元WWEのブレナン・ウィリアムズ氏とマンスール氏が運営する配信チャンネル「The Insiderz」の放送だ。放送ではマンスール氏が、ランディ選手との過去の会話を暴露。ランディ選手は当時、プロレス興行で各地を巡る際、ツアーバスの中で『エルデンリング』をプレイしていたそうだ。しかし本作が難しすぎるため、ほかの人に1000ドル(約15万円)を払ってルーン稼ぎをしてもらったことを明かしたという。ランディ選手は“ルーン稼ぎ代行”により、すぐに100レベルまで褪せ人を強化できたそうだ。
ちなみにランディ選手は2022年4月に、ツアーバスのなかで『エルデンリング』をプレイしていると報告。ユーザーに対し自身の褪せ人が527レベルに到達していたことを自慢げに明かしていた。本作の最大レベルは713であり、527レベルまで強化するには約385万ルーンが必要だ。相当遊びこんだプレイヤーでなければ到達できないレベルといえる。プロレスラーとして多忙ななか発売後約2か月でレベル527まで到達したというランディ選手は、ルーン稼ぎ代行に大きく頼っていたのかもしれない。
なお本作はほかのプレイヤーの世界への侵入や、闘技場といったPvP要素も存在。公平性などを保つためかオンラインサービス利用規約では、いわゆるリアルマネートレードが禁止されている。具体的には「プレイヤーとして有する一切の権利、および本サービス内にて取得した本ソフトに関わるゲーム上のアイテム、キャラクター、ならびにセーブデータ等を他者に譲渡、移転、売買、名義変更、質権その他の担保に供する等の行為」が禁じられている。お金を払ってほかの人にプレイさせるというランディ選手の行為がそうした利用規約に反するかどうかは定かではないが、少なくとも公式は想定・推奨していない遊び方といえそうだ。
ちなみにAEW(All Elite Wrestling)所属のプロレスラーであるケニー・オメガ選手も『エルデンリング』を遊んでいたという。同氏は発売後約1か月となる2022年3月に、マレニアまで到達したことを報告。ボス前の霧に「likely weak foe(おそらく弱い敵)」とのメッセージを発見し、ソウルシリーズのコミュニティの“意地悪さ”を称えていた。ケニー選手はゲーム好きとして知られる人物であり、マレニアまでは自力での到達かもしれない(関連記事)。
『エルデンリング』は発売直後から絶好調な売れ行きを見せたほか、「The Game Awards 2022」のGame of the Yearをはじめ2022年のゲームアワードを複数受賞するなど、同年を代表したタイトルといえる。普段同様のジャンルを遊ばないプレイヤーも数多く本作に触れたことだろう。ただ手強い戦闘バランスは本作の特徴のひとつであり、慣れない人がプレイすると手詰まりになる場合もありそうだ。ランディ選手も本作を難しすぎると感じたようで、ズルいレベル上げに走ってしまったようである。
『エルデンリング』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。なお本作に向けてはDLC「Shadow of the Erdtree」が開発中となっている(関連記事)。