終末世界探索ADV『ナツノカナタ beyond』発表、Steam/Switchでリリースへ。「圧倒的好評」を受けた、少女との夏の旅が完全版に

わくわくゲームズは10月5日、『ナツノカナタ beyond』を正式発表した。対応プラットフォームはNintendo Switch/PC(Steam)。『ナツノカナタ』をベースに、コンテンツが追加されているという。2024年にリリース予定とされている。

わくわくゲームズは10月5日、『ナツノカナタ beyond』を正式発表した。対応プラットフォームはNintendo Switch/PC(Steam)。2024年にリリース予定とされている。発表にあわせて、Steamのストアページも公開中だ。

※ 2021年公開の『ナツノカナタ』のPV

『ナツノカナタ beyond』は、終わってしまった世界の夏を少女と旅するテキストADV『ナツノカナタ』の完全版である。本作のメインキャラクターであるナツノは、半年前まで高校へ通っていた少女だ。彼女の住む世界では、半年前に未知のウイルスによるパンデミックが発生。人間が感染すると理性を失うウイルスの拡大により、社会は崩壊してしまった。ナツノ自身は、故郷の東京から脱出できたものの、同級生や両親とはぐれてしまい、あてのない1人旅を続けてきた。

本作の主人公は、パンデミックの起こっていない平穏な世界の住人だ。主人公はある夏の日、祖母の遺品整理中に古いコンピュータを発見。起動してみると、なぜか知らない少女と通話が繋がっていた。彼女はナツノといい、パンデミックが起こった世界で1人旅をしているのだという。主人公は、ナツノに話し相手になってほしいと頼まれ、彼女の旅へ通話越しに同行することになる。未知のウイルスによるパンデミック。2つの世界と謎の通話。さまざまな謎と共に、終わってしまった世界の夏の旅が描かれる。

 


ナツノは、廃墟化した建物などから食料や武器を集めることで、終末世界を生きている。かつて人の住んでいたアパートや人気のないビルなどを探索。時折感染者と戦いながら、物資を得ることで生き延びてきたわけだ。

本作で主人公は、そんな彼女の旅へ通話越しに同行する。探索中、ナツノは自発的に行動し、廃墟内を進んでいく。プレイヤーは彼女をただ見守っていてもいいが、コマンドやキーボードによる文字入力により、行動の提案も可能。ナツノの状況説明を元に、対応したワードを伝えると探索に干渉できる。たとえば、感染者が現れた際には武器を使うよう提案するなど、本作でプレイヤーはナツノの探索を通話越しにサポートしていくのだ。要素としてはクラフトにより、集めた素材を使って料理や弾丸といったアイテムの作成が可能。ストーリーの進行などに応じてナツノ以外の人物も登場し、複数人での探索や、サブキャラクターたちの物語も展開されていく。

 


本作のオリジナルである『ナツノカナタ』は、2021年8月にSteamにて無料にて早期アクセス配信開始された作品だ。開発では、企画/制作/シナリオをKazuhideOka氏、キャラクターデザインをChiji氏、サウンドをruichiro氏が担当。アップデートを重ね、2022年8月に正式リリースを迎えている。なおSteamのユーザーレビューでは、記事執筆時点で749件中95%の好評を得てステータス「圧倒的に好評」を獲得。ユーザーレビューを見る限り、プレイヤーからは作中の雰囲気などが評価されているようだ。

本作『ナツノカナタ beyond』は、そんな『ナツノカナタ』をベースに、コンテンツが追加されているという。具体的には、新キャラクター1名と、関連したシナリオが追加。複数枚の新規スチルや、新規BGMへの差し替え、挿入歌の実装などもおこなわれている。また『ナツノカナタ beyond』では、ゲームエンジンがUnityへ変更。新たに、コマンド選択による会話が可能になっているそうだ。『ナツノカナタ』のストーリーや基本的なゲームデザインは変えず、追加要素を加えた完全版となるのだろう。


『ナツノカナタ beyond』は、Nintendo Switch/PC(Steam)向けに2024年リリース予定。またオリジナルの『ナツノカナタ』は、PC(Steam)向けに無料公開中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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