CD PROJEKT REDは9月22日、『サイバーパンク2077』PC/PS5/Xbox Series X|S版に向けて無料アップデート2.0を配信開始した。同アップデートにより超強化された本作の“警察”に注目が集まっているようだ。中でも特殊部隊「マックス・タック」の強化ぶりには、驚きを示すユーザーが多く見られる。
『サイバーパンク2077』は2020年発売のオープンワールドアクションゲームだ。舞台となるのはサイバーウェアと呼ばれる技術による肉体改造が一般的になった近未来。欲望渦巻く都市ナイトシティにて、主人公Vが陰謀に巻き込まれていく様が描かれる。
先日9月26日には、本作にとって最初で最後の大型拡張パックとなる「仮初めの自由」が配信開始。同拡張パックでは、壁で外部と隔絶された危険地帯ドッグタウンが登場。主人公Vに新たな任務が託され、“新合衆国大統領”を救出することになる。忠誠心と陰謀が絡み合うスパイ・スリラーをテーマにした物語が展開される。また拡張パックに先がけて無料アップデートとなるパッチ2.0も配信。拡張パックだけでなくパッチでも数々の新要素が実装された。
パッチ2.0での大きな変更点のひとつが警察システムの刷新だ。ナイトシティには警察機関NCPD（Night City Police Department）が存在し、混沌とした都市の取り締まりを担っている。プレイヤーの犯罪行為も例外ではなく、市民の殺傷や車両強盗といった行為をおこなうと、ヒートレベル（手配度）が上昇。手配度に応じてプレイヤーへの対応は苛烈化していく。
そしてアップデート後のNCPDについてはパッチ2.0配信直後から数多くの反響が寄せられている。“超強化”を受けているのだ。アップデート前には、手配度が上がるとどこからともなく駆け付けた警官たちがVを攻撃。手配度の上昇に応じて、現れる警官たちも強力になっていった。一方で警官たちが車両に乗ることはなく“徒歩一筋”。基本的には事件を己の足で解決しようとする、気合の取り締まりを見せていた。
一方パッチ2.0ではNCPDが“車両”に搭乗するようになった。手配度が上昇すると、現場にパトカーで急行してくるようになったのだ。さらにパトカーでVを追跡したり、道路を封鎖したりといった対応も見られる。徒歩一筋だったアップデート前と比べ、捜査を格段に振り切りにくくなっている。
またパッチ2.0では、車上戦闘要素が追加され、武装車両もいくつか登場。警察車両にも武装した装甲車が参戦し、手配度の上昇に応じてVを追い詰めてくるようになった。駆けつけてくる警官の種類も変化し、重武装の警官やロボット兵なども投入してくるようになっている。そうして多彩かつ強力な取り締まりをおこなうようになったことがユーザーらから注目を浴びている様子だ。
そして、パッチ2.0後のNCPDの強化はまだある。特殊部隊「マックス・タック」が大きな変貌を遂げたのだ。マックス・タックは本作において、過度なサイバーウェア導入の影響で狂ってしまったサイバーサイコたちを対処する、いわばNCPDの最終兵器のような存在だ。世界観上は非常に強力に描かれ、ゲーム冒頭でも装甲AV（Aerial Vehicle）から降下して犯罪者を粛正するシーンで存在感を見せつけている。
そんなマックス・タックは、アップデート以前にも当時の最大ヒートレベルである4になると登場していた。ただ、こちらもほかのNCPDと同様に己の足で駆けつける仕様。またほかの警官に比べると戦闘力は高かったものの、メインジョブで戦うボスなどに比べると控えめな相手であった。
しかしアップデート後のマックス・タックは急激に強化。まずアップデート後は最大ヒートレベルが5に増加し、マックス・タックが登場するヒートレベルも5に引き上げられた。そしてマックス・タックは登場からして豪華な演出が用意。ゲーム冒頭シーンと同じく装甲AVにて現場に急行し、プレイヤーを排除すべく降下してくる。
またプレイヤーが車両で逃走していても、マックス・タックから逃れることは困難。作中のネットセキュリティ機関ネットウォッチとの連携捜査によりプレイヤーの車両がハックされ、車両が強制停止および破壊されるのだ。
そしてアップデート後のマックス・タックは分隊行動をおこなう。アップデート以前と同様のアサルトライフル装備の隊員に加えて、重装備型、マンティスブレードを装備した近接特化型の隊員が存在。さらにネットランナーなどの後方支援隊員まで完備されている。AVからは分隊で降下してくるため、各個撃破は困難。また個々の体力も高く設定されており、ボスのように画面上部に名前と体力ゲージが表示される仕様になった。いわば複数体のボスが一気に登場し、連携しながらプレイヤーを追い詰めてくるかたちとなるわけだ。
パッチ2.0配信後には、急激な強化を受けたマックス・タックに挑み、そして餌食になったという報告が散見される状況だ。ゲーム終盤まで進めた状態であってもあっけなく殺されたという報告も見られる。サイバーサイコよろしく暴れ回るプレイヤーにお灸をすえる役割を果たせるように、世界観どおりの屈強な存在に生まれ変わったようだ。
一方でさっそく強化されたマックス・タックを克服したプレイヤーも複数確認できる。周囲が遅く見えるほどの高速移動を可能にするサイバーウェア「サンデヴィスタン」を発動したうえで、カタナやゴリラアームなどによる近接攻撃の応酬などが有効なようだ。マックス・タックを打ちのめしたい場合は参考にするのもいいだろう。
またアップデート後の本作では以前にもましてさまざまなビルドが可能になっており、思い思いのビルドでマックス・タックに匹敵する脅威度の“サイバーサイコ”を目指してみるのも遊び方のひとつかもしれない。
なお拡張パック「仮初めの自由」にて導入されるドッグタウンにNCPDは介入してこない。ドッグタウンはギャング集団バーゲストたちが支配しており、検問所が用意されてNCPDが立ち入り禁止となっているからだ。プレイヤーはドッグタウンに出入りできるものの、警察車両に乗っているとドッグタウンに入ることができない演出まで用意されている。
そのため基本的にドッグタウンで市民に犯罪行為をおこなうと、場所によってはバーゲストたちが駆けつけてくる。ただし、AVで急行してくるマックス・タックに検問所は問題とならない様子。ヒートレベルが5になると、やっぱりマックス・タックが現れる。サイバーサイコがいるとなれば、管轄外でさえも駆けつける。マックス・タックの執念が垣間見える仕様かもしれない。
『サイバーパンク2077』の大型拡張パック「仮初めの自由」はPC/PS5/Xbox Series X|S向けに9月26日発売予定だ。
