『Counter-Strike 2(CS2)』は「リリース後40分で4000万ドル売り上げた説」飛び出す。たしかに課金売上は凄そう

Valveは9月28日、『Counter-Strike 2』を配信開始した。配信後すぐさま同時接続プレイヤー数が100万人を超える好調ぶりで、「課金要素の売上も凄いのではないか」との見解を述べるユーザーが見られる。

Valveは9月28日、『Counter-Strike 2』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、基本プレイ無料で配信中だ。配信後すぐさま同時接続プレイヤー数が100万人を超える好調ぶりで、「課金要素の売上も凄いのではないか」との見解を述べるユーザーが見られる。


『Counter-Strike 2』(以下、CS2)は、対戦FPS『Counter-Strike』シリーズの最新作だ。同シリーズでは、対テロ特殊部隊とテロリストに分かれてのオンライン対戦が柱。これまでは最新版『Counter-Strike: Global Offensive』(以下、CS:GO)が、2012年のリリース以来大きな人気を得ていた。そして先日9月28日、アップデートにより同作に置き換わるかたちで『CS2』が配信開始。スモークの挙動、ビジュアルの見直し、各マップのアップグレードなど、『CS:GO』から多くの要素を刷新された。

『CS2』は配信開始直後にピーク時の同時接続プレイヤー数約147万人を記録する盛況を見せている(SteamDB)。前作時点で連日ピーク時100万人以上がプレイする高い人気を維持しており、新作としての注目度だけでなくプレイヤーたちがスムーズに移行した側面もありそうだ。


本作においてはプレイを通して入手可能なケース(Case)から装備スキンなどを入手できる。ケースおよびスキンはSteamのコミュニティマーケットでもユーザー間の売買が可能だ。そしてケースの開封にはキー(Key)が必要となり、キーは2.75ドル(日本円で約400円)で販売されている。つまり本作はケースやスキン自体のユーザー間売買の手数料のほか、ケースを開封するキーの販売などでもマネタイズがおこなわれているわけだ。

そして、好調な船出を見せている本作では「ケース開封キーの売上も凄いのではないか」といった見解も見られる。インフルエンサーのJake Lucky氏は本作リリース直後となる9月28日6時、人気ストリーマーのxQc氏の配信における切り抜き動画を投稿。あわせて「『CS2』はリリース後40分間で、すでにケース開封により4000万ドル(約60億円)を儲けている」とのコメントを投稿し、注目を集めている。なおリリース直後の投稿であり、4000万ドルという額は公式なデータではない。Jake氏が何らかの内部情報を知り得たかもしれないものの、推測に基づく数字とも考えられる。

xQc氏は『CS2』リリース直後の配信において、さっそく以前から所持していたと見られるケースの開封をおこなっている。レアなスキンを狙ってかいくつもキーを購入しては開封を繰り返す同氏。そして最終的に同氏はレアスペシャルアイテム(Rare Special Item)を引き当て、Karambit(ナイフ)「Doppler」のPhase 3と見られるスキンを獲得した。

また本作ではスキンに摩耗度(Wear Rating)が設定されており、摩耗度によってスキンの見た目も変化。摩耗度が低いほど新品のような見た目になり、ユーザー間では高価で取引されている。xQc氏の獲得したスキンは摩耗度約0.06で、最高評価となるFactory Newに分類される数値だ。同氏は『CS2』のリリース早々、希少なスキンを引き当てたかたちだろう。

【UPDATE 2023/9/30 19:50】
xQc氏が獲得したスキンの種類について修正

本作の装飾アイテムはスキンごとのレアリティだけでなく摩耗度の違いもあり、希少性の高いスキンは非常に高額で取引されることもある。ユーザー間取引が盛んなほか、希少なスキンを賞品とするギャンブルサイトさえ見られる。そうした背景もあり、本作のスキンは投資目的で扱われている側面もある。希少なスキンを狙ってケース開封をおこなうユーザーは、作品のプレイヤーベース以上に存在するだろう。


なお『CS:GO』におけるケース開封数を集積する非公式サイトcsgocasetracker.comによると、『CS2』が発表された3月を境にケース開封数が急増。4月には約5000 万ケースが開封されたと伝えられている。1つ2.75ドルのケース開封キーの売上だけでも、約1億3700万ドル(約200億円)にのぼると見られるわけだ。そうした傾向から、今回の『CS2』のリリースに伴って、ケース開封数がさらに増加しているとも考えられる。“40分で4000万ドルの売上”というJake氏の見立ては途方もない売上額ながら、まんざら的外れではない数字かもしれない。

いずれにせよ、もともと高い人気を誇る『CS:GO』に置き換わって登場し、好調なスタートを切った『CS2』は今後の動向も注目されるところ。なお、本作ではスキンは『CS:GO』から引き継がれており、その需要や市場の状況も同様だ。高額で取引されている希少スキンの需要も、これからますます高まっていくかもしれない。

『Counter-Strike 2』は、PC(Steam)向けに基本プレイ無料で配信中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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