50vs50シューター『Squad』大型アプデで戦闘バランス刷新され、チームワークの重要度がさらにアップ。急激な変化に賛否分かれる

Offworld Industriesは9月28日、『Squad』に向けて大型アップデートV6.0を配信開始した。さまざまなバランス調整が実施されており、チームワークの必要性を際立たせる狙いなどがあるという。

デベロッパーのOffworld Industriesは9月28日、『Squad』に向けて大型アップデートV6.0を配信開始した。「Infantry Combat Overhaul(歩兵戦の刷新)」を掲げる本アップデートでは、さまざまなバランス調整が実施。チームワークの必要性を際立たせる狙いなどがあるという。


『Squad』は、マルチプレイヤーFPSだ。最大50対50のチーム戦で、拠点(フラッグ)の確保などを目指して戦う。プレイヤーは最大9人の部隊を組むことが可能で、勝利のためには部隊内での連携も必要だ。ゲーム内ボイスチャット機能が搭載されており、これも連携に重要な要素となる。また、さまざまな兵科が用意され、多彩なビークルも登場する。プレイヤーたちによる陣地構築や兵站の要素などもあり。リアル志向かつバリエーション豊かな戦闘体験を味わえるタイトルだ。

今回配信開始された大型アップデートV6.0は「Infantry Combat Overhaul(歩兵戦の刷新)」を掲げており、各種システムにさまざまな変更が加わっている。なお今回の調整の狙いとしては「チームワークが必要な要素を増やすこと」「派閥・武器種・光学サイトの違いにおける長所と短所をより際立たせること」「新規および既存プレイヤーにとって遊びやすくすること」「新規プレイヤーがゲームに慣れるまでに経験する苦痛を緩和すること」の4つが挙げられている。

まず今回のアップデートでは制圧射撃の効果が見直されている。制圧射撃による敵の視界がぼやけさせるといった効果がより強力かつ長く持続するようになり、敵は体勢の立て直しや身を隠すことを強いられる。そのため制圧射撃は以前よりも強力な戦術になっており、敵の位置を正確に把握する必要がないため新規プレイヤーでも役割を果たしやすいそうだ。


さらに大きな変更点として、歩兵の移動速度が低下。さらに空中で障害物によじ登ったりすることもできなくなっている。これにより特に市街地戦では戦略的な移動が必要となり、また仲間と協力して高い障害物を乗り越える「buddy-boost」の使用を迫られる機会も増えているとのこと。単独のプレイヤーが障害物を乗り越えて側面に回り込むといった戦略も取りにくくなっているそうだ。

そのほか、武器に関しては“すべて”に調整が実施。武器の種類による違いも際立っており、武器やサイトごとの長所と短所がもたらされている。また照準を除いた際の「揺れ」もリアルな挙動となっており、一連の調整によって即座に敵を殺すことが難しいようなバランスになっているとのこと。一方で有利な位置取りから敵をより効果的に制圧・負傷させることが可能になったそうだ。

こうした調整によって、一人のプレイヤーの活躍が分隊同士の銃撃戦の結果を左右しにくくなっているという。効果的なチームワークとコミュニケーションが個人行動するプレイヤーに打ち勝つようなバランスになっているそうだ。なお武器の調整については今後も正しいバランスを保てるように、継続的におこなわれていくとのことである。

ちなみに光学サイトを覗き込んだ際にPicture-in-Picture方式でグラフィックが描画されるようになった。高倍率のサイトを覗き込んだ際に、画面全体ではなくサイトの内側だけがズームされるリアルな描写に変化。さらにサイトごとに画面上を占めるスペースが異なっており、これも現実に基づいた描写になっているとのことだ。


そのほか、ローカルボイスチャットの範囲内にいる仲間の名前の横に、距離に応じて色分けされたドットが表示されるようになった。仲間との距離を視覚的に確認できる機能であり、より連携を取りやすくなっているだろう。

さまざまな調整がほどこされた『Squad』。本作は2015年の早期アクセス配信開始から数えて、約8年間にわたってサポートが続く長寿タイトルだ。今回のアップデートでは分隊で連携する機会を増やす調整もあり、チームワークが重要な作品の個性がより際立つバランス調整がおこなわれたかたちだろう。また制圧射撃が強化されたり即死しにくくなったりと、初心者が活躍できる機会が増えるような調整も盛り込まれている。今後のさらなる展開に向けたプレイヤーベース拡大も、アップデートの狙いとしてありそうだ。

一方でSteamユーザーレビューでは、主に武器の反動が強くなりすぎているといった既存プレイヤーからの不満も散見される。対して、チームワークの重要性が増す調整を評価する向きもあり、今回の大規模な調整は賛否を分けているようだ。いずれにせよ、先述のとおり武器の調整は継続的におこなわれていくことが明言されている。賛否を分ける反動の強さなどを含め、今後もフィードバックを受けて調整は実施されていくことだろう。

『Squad』はPC(Steam)向けに発売中。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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