EAのサッカーゲーム『FIFA』シリーズ、全作品のダウンロード版配信が突如終了。FIFAとの契約終了を受けた措置か

 

Electronic Artsのサッカーゲーム『FIFA』シリーズが、各プラットフォームのストアでのダウンロード版配信を一斉に終了している。本稿執筆時点で同社からは特に発表はなく、ユーザーの報告によって明らかになったかたち。海外メディアVGCなどが報じている。

『FIFA』シリーズは、EAから1993年に発売された『FIFA International Soccer』から2022年発売の『FIFA 23』まで展開されたサッカーゲームだ。国際サッカー連盟FIFAとライセンス契約を結び、その名をゲームタイトルに冠しており、さらに世界各国のクラブチームや選手、リーグ、スタジアムとも提携して実名収録。毎年のように新作がリリースされ、EAの主要タイトルのひとつであった。

同シリーズの近作は、PCやコンソール向け各ストアにてダウンロード版が配信されていたが、現時点ですべて配信終了していることが判明した。『FIFA 23』のSteamストアページを確認すると、パブリッシャーからのリクエストにより非公開とされたとの案内が掲載されている。Steamの非公式データベースサイトSteamDBによると、同作については9月21日には販売終了していたようだ。

ちなみに『FIFA 23』と『FIFA 22』に関しては、新規購入はできないが、サブスクリプションサービスEA Play加入者向けの提供は各プラットフォームにて続けられている模様である。

『FIFA』シリーズの配信終了について、今のところEAからの案内はなくはっきりとした理由は不明。ただ、同社はすでにFIFAとの契約を終了し、新たに『EA SPORTS FC』というブランドを立ち上げてサッカーゲームを展開している。ライセンス契約終了により「FIFA」の名を使用できなくなったことから、販売終了したと考えるのが自然だろう。

EAは2021年10月に、FIFAとの契約について再検討していると報告し、2022年5月に『EA SPORTS FC』へのブランド変更を正式に発表。当時一部では、EAは契約更新に向け交渉していたものの、FIFA側から契約料について従来から2倍以上となる値上げを要求されたなどと報じられていた(関連記事)。そして今年9月に、新シリーズ第1作目となる『EA SPORTS FC 24』が発売された。

なお、販売終了したタイトルは今後もプレイ可能となるが、EAはオンラインサービスに関しては旧作から順次終了させている。今後の予定としては、11月6日に『FIFA 18』から『FIFA 21』までの4作品のオンラインサービスが終了することが告知されている。