カイロソフト、Steamにて悲しみセール……からの喜びセール実施中。Unityの新料金システム規定変更を受けてか、涙目から一転「Unity大好き」へ
カイロソフトは9月23日、Steamにて実施中のバンドルセールの期間を延長した。これにあわせてセールのタイトルを「カイロゲームはUNITYで作っちゃってるよバンドル」から「I Like Unityフェア」に変更したことで注目が集まっている。
カイロソフトは現在、Steamにて3つに分けてバンドルセールを実施中。内容は以下のとおりだ。
□I Like Unityフェア 壱(972円・81%オフ・ストアページ)
・ゲーム発展国++
・ジャンボ空港物語
・バスケクラブ物語
・開店デパート日記
□I Like Unityフェア 弐(972円・81%オフ・ストアページ)
・冒険ダンジョン村
・創作ハンバーガー堂
・名門ポケット学院2
・開幕!!パドックGP
□I Like Unityフェア 参(991円・81%オフ・ストアページ)
・ゆけむり温泉郷
・常夏プールパレス
・森林キャンプが丘
・テニスクラブ物語
『冒険ダンジョン村』
一連のセールの開始直前、ゲーム開発プラットフォーム「Unity」の開発・提供元Unity Technologiesが、新料金システム「Unity Runtime Fee」の導入を発表している。Unityを用いて開発されたゲームについて、過去12か月の収益と累計インストール数が基準に達すると、以降はインストール数に応じてさらなる料金が発生する仕組みとされた(関連記事)。
この発表を受けて、Unity利用者からは大きな反発の声が上がることに。その一方でカイロソフトは、「カイロゲームはUNITYで作っちゃってるよバンドル」セールをSteamにて突如開始した。セールタイトルには涙をこらえた顔の絵文字が付けられ、概要欄にも「。°(´ฅωฅ`)°。」という涙顔のアスキーアートが掲載。明言はされていないが、上述したUnityの新料金システム導入に悲しみを示している様子である。
また9月15日には、カイロソフトタイトルがXbox向けにも配信開始。当時同社は「このタイミングで」と述べつつ「もちろんUnity製だヨ…」と悲しみのコメントをしていた。
『ゆけむり温泉郷』
その後9月23日になって、Unity利用者による激しい抗議の結果、Unity TechnologiesはUnity Runtime Feeの規定を変更。無料で利用できるUnity Personalプランへの導入が撤回されるなど、大幅な譲歩がおこなわれた(関連記事)。
そして同日、カイロソフトはSteamでのバンドルセールについて“よろこびの延長開催”を決定。同時にセールタイトルを「I Like Unityフェア」に変更した。また涙目だった顔文字は、目を閉じてキスする顔に変更。よく見ると、添付されたアートワークの中央にいるマスコットのカイロくんも、以前は頭が爆発していたが、今は笑顔が弾けている。
カイロソフトでは、PC/コンソール/スマホ向けすべてのタイトルについてUnityで開発しているとのこと。現在のセール概要文で「スタジオ存亡の危機はいったん去った」と説明されていることから、Unity Runtime Feeの当初の規定内容では、同社にも影響が及ぶ見込みだったのかもしれない。
Steamでの「I Like Unityフェア」セールの期間は未定。「終わったらおしまい」とのことである。