ただの宝箱が冒険するRPG『俺は宝箱だ、君は?』正式発表。あらゆるアイテムを生み出せる宝箱が、仲間を集めて冒険する

 

パブリッシャーのGamera Gamesは9月21日、42Teapartyが手がけるRPG『俺は宝箱だ、君は?』を正式発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switchで、配信時期は未定。なお、Gamera Gamesが本作の販売を担当することを受けて、日本語に対応することが決定している。

『俺は宝箱だ、君は?』は物語主導のマルチエンディング対応RPGだ。本作の世界では人間とモンスターが敵対しており、平和な時もあれば戦争が勃発することもあるという。本作の主人公は、そんな世界の運命を託された勇者、ではなくRPG作品にありがちな“宝箱”である。

イザークという名をもつその宝箱はずっと森の中に放置されていたが、ある日突然自由に動けるようになる。そして彼は、自分は選ばれし者であり、何か壮大なことを成し遂げなければならないのだと勝手に確信し、冒険に出ることを決意する。

道中でイザークは風変わりなNPCと出会い、冒険の仲間に加えていく。たとえば、イザークに一目惚れした記憶喪失の王子や、世話焼き好きながらバトルでは役立たずなスライム、小動物を襲いたい衝動に耐えている猫などが登場する。またプレイヤーは、人間かモンスターどちらの側につくのか、あるいは中立を貫くのかを選択。その選択によって物語は3つに分岐し、さらに物語が進むにつれてNPCとの会話内容なども変化していくという。


本作のゲームプレイは、ワールドマップにて行き先を選択し、各所で冒険をするかたちになる模様。敵とのバトルも発生し、ターン制にて進行する。バトルではスキルやアイテムを駆使し、特にアイテムを戦略的に使用することが勝利へのカギになるという。またボスに対しては「会話」をするコマンドが用意され、その結果相手をなだめられることもあれば、逆に怒らせてしまうこともあるそうだ。

冒険においてイザークは、自身が宝箱であることならではの特性を発揮。宝箱の中からは、お金や装備品、ポーションなど、必要とするアイテムが何でも出てくるのだ。バトルをこなしたり人々を助けたりなどしてアイテム生成パワーを溜めて、ミニゲームをプレイするとアイテムを入手できる。また経験を積み重ねることで、より実用的で多様なアイテムを生成できるようになるとのこと。


本作の開発元42Teapartyは、Steamユーザーレビューにて「圧倒的に好評」ステータスを得ているRPG『Things as They Are』などを手がけていることで知られる、中国に拠点を置くデベロッパーだ。昨年には、RPG『ごめんね、NPCです』をNintendo Switch向けにリリース。同作は、ただのNPCが主人公となるユニークな設定の作品だ(関連記事)。そこから発展させて、今度はただの宝箱が主人公に起用されたのかもしれない。

『俺は宝箱だ、君は?』は、PC(Steam)/Nintendo Switch向けに開発中。配信時期は未定である。また本作は、現在開催中の東京ゲームショウ2023の「インディーゲームコーナー」にてGamera Gamesより出展中。ゲーム冒頭を試遊できるそうだ。