『ブルーアーカイブ』復刻イベントがなぜか一部“ヤケクソ補填”仕様に。かつてのお詫び内容を復刻でも少し引き継ぐ

Yostarは9月15日、『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』にて復刻イベント「Get Set, Go! ~キヴォトス晄輪大祭~」を開始した。同イベントでは、復刻においても一部ヤケクソ補填仕様となっているようだ。

Yostarは9月15日、『ブルーアーカイブ -Blue Archive-(以下、ブルーアーカイブ)』にて復刻イベント「Get Set, Go! ~キヴォトス晄輪大祭~」を開始した。同イベントでは、2022年の初開催時にいわゆるヤケクソ補填がおこなわれたが、復刻においても一部ヤケクソ補填仕様となっているようだ。具体的には、イベントのストーリー第1話をクリアすると、ハスミ(体操服)の受け入れに加えてハスミ(体操服)の神明文字630個が入手可能となっている。


『ブルーアーカイブ』は、韓国のNEXON Gamesが開発し、Yostarよりスマートフォン向けに展開中の学園×青春×物語RPGである。本作の舞台となる超巨大学園都市キヴォトスでは、連邦生徒会の行政の下、生徒たちなどが生活を営んでいた。しかし、ある日連邦生徒会長が失踪してしまう。本作のプレイヤーは、キヴォトスへ連邦捜査部シャーレの顧問として赴任。生徒たちの先生となり、連邦生徒会長の失踪したキヴォトス各地で起こる事態へ関わることになる。生徒たちの日常や青春、キヴォトスに渦巻く危機との戦いが描かれていく。

要素としては、いわゆるガチャシステムなどが搭載。バトルはリアルタイムなシミュレーションゲームとなっており、時間経過と共に増加するコストを使用し、生徒たちのスキルを発動させることで勝利を目指す。そのほか、こだわりの感じられるキャラクターデザインなども特徴として挙げられるだろう。

*2022年10月に投稿された、統括プロデューサーのキム・ヨンハ氏による謝罪文


そんな『ブルーアーカイブ』において、9月15日からは復刻イベント「Get Set, Go! ~キヴォトス晄輪大祭~」が開催されている。「Get Set, Go! ~キヴォトス晄輪大祭~」は2022年10月の初開催時に、いわゆる“ヤケクソ補填”が実施されたイベントだ。

同イベントはキヴォトス最大級の体育祭「晄輪大祭」をテーマとしており、晄輪大祭の様子を描いたライトノベル/漫画/ドラマCDなどの販売や特設サイトの公開など、『ブルーアーカイブ』においても展開に力の入ったイベントとなっていた。しかしイベントが新形式であったため、イベント開始後に報酬量の算出ミスが発覚。イベント開始から数時間後に、数値設計を調整するためのメンテナンスが実施され、イベント内で獲得できる報酬が大幅に減少した。そうしたメンテナンスや後手のバランス調整に対して、YostarおよびNEXON Gamesは詳細な謝罪文と共に、補填を発表。イベント配布キャラクター「ハスミ(体操服)」の神明文字630個や10回募集チケット2枚など、補填は大規模な内容であった。補填の規模もあり、この対応はプレイヤーからはヤケクソ補填とも呼ばれていた。

なお神明文字とは、キャラクターの星や固有武器を強化する際に使うリソースであり、神明文字630個はキャラクターを星1から最大の星5固有武器星3まで育成するのに必要な数だ。同補填では、イベント配布キャラクターを、一気にいわゆる完凸まで育成できるだけのリソースが配布されたわけだ。


そして9月15日より開催されている復刻イベント「Get Set, Go! ~キヴォトス晄輪大祭~」では、なぜか報酬が一部ヤケクソ補填と同等になっている。具体的には、イベントのストーリー1話をクリアすると、「ハスミ(体操服)」の加入にあわせて神明文字630個が入手可能。通常イベント配布キャラクターは、星1での加入後に大量の時間やリソースを割いてイベントを周回することで、神明文字を集めていく。しかし今回の復刻イベントにおける「ハスミ(体操服)」は、昨年の初回時における補填時と同じく、「実質完凸」の状態で配布されているわけだ。今回の復刻イベントにおいて、記事執筆時点ではYostarおよびNEXON Gamesが補填をすべき問題は発生しておらず、報酬を増やす明確な理由はないように思える。お詫びの内容を復刻イベントにまで反映するのは、珍しい対応と言えるだろう。

YostarおよびNEXON Gamesは、今回の復刻イベントにおける通常とは異なる仕様について、特に説明していない。一方で、もし復刻イベントにおける「ハスミ(体操服)」が、通常のイベント配布キャラクターと同じ方式だった場合、今回初めて「Get Set, Go! ~キヴォトス晄輪大祭~」に参加するプレイヤーは、完凸まで多くのリソースを要求される。2022年10月の初開催時にプレイしていたプレイヤーと、それ以降の新規プレイヤーの間で、格差が生まれてしまう。公式の説明がないため本対応の理由については不明であるものの、復刻イベントが一部ヤケクソ補填仕様である背景には、YostarおよびNEXON Gamesのプレイヤーに対する真摯な姿勢があるのかもしれない。

ブルーアーカイブ』は、iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信中。復刻イベント「Get Set, Go! ~キヴォトス晄輪大祭~」は、9月27日10時59分まで開催予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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