Bethesda Game Studiosが手がける『Starfield(スターフィールド)』にて、日本・大阪の実在ランドマーク「あべのハルカス」と思しき建物が発見されたという。ほかにも、本作の地球には見どころが多いようだ。国内ではGame*Sparkなどが伝えている。本稿には地球の各ロケーションに関してネタバレになりうる要素が含まれるので、留意してほしい。
『スターフィールド』は、『The Elder Scrolls』シリーズや『Fallout』シリーズの開発で知られるBethesda Game Studiosが手がけるRPGだ。人類が太陽系外に進出している2330年の世界を舞台に、プレイヤーは希少なアーティファクトを求める宇宙探検家集団コンステレーションの一員として、広大な宇宙の星々を冒険する。100以上の星系に1000以上の惑星が存在し、プレイヤーはすべての惑星について、好きな場所に着陸して探索可能。そして、本作には私達がいま住んでいる地球の未来の姿も登場する。
本作における地球は、長き年月を経たこともあり荒廃しきっている。地表の大部分を砂漠が占め、殺人的な太陽放射が降り注ぐ死の星と化しているのだ。しかし、人類が地球に存在した証はちらほらと点在している。2330年にもいまだその姿を残す、ランドマークたちだ。そして、そのひとつ「大阪のランドマーク」に国内プレイヤー、特に大阪在住者を中心とした注目が集まっている。同ランドマークは、「あべのハルカス」がモチーフなのだ。
あべのハルカス(以下、ハルカス)は、大阪の阿倍野区に実在する超高層・複合商業ビルだ。高さ300mを誇り、2014年の開業から新たな大阪のランドマークの仲間入りを果たしている。その姿は、見晴らしの良い場所であれば大阪市のどこから見ても目立つ。また、小・中・大のビルが三段構えに整列したようなデザインも特徴だ。商業ビルとして人々の出入りも多く、通天閣・海遊館・USJといったスポットと並んで、大阪の人々にとっては馴染み深い建物でもあるだろう。
【UPDATE 2023/9/11 22:40】
あべのハルカスの所在地を修正
そんなハルカスは、『スターフィールド』の舞台となる2330年では、見る影もない姿になっている。外壁は剥がれ落ち、鉄筋コンクリートは年月の重みに耐えかねて一部は千切れ、折れ曲がっている。あたかも巨大な生物の死骸が分解されゆくような、物悲しい風情だ。しかし、その特徴的な三段構えの構造はまさしくハルカス。2330年でも天を衝く高さは健在であり、「よくぞ残っていてくれた」と思うべきだろう。
なお、弊誌AUTOMATONが拠点とするのは大阪であり、筆者も大阪在住。見慣れたハルカスの姿が悲しい反面、日本のランドマーク代表として本作にハルカスが登場してくれたことには喜びもある。そうした反響はX(旧Twitter)上でも見られ、本物のハルカスの話題に混じり『スターフィールド』のハルカスについて国内プレイヤーたちが語り合っている。
そして、本作の地球ではほかにも、各国におけるランドマークがその姿を2330年に残している。たとえば、ロンドンの超高層ビル「ザ・シャード」や、中国の「上海タワー」、エジプトの「ギザの大ピラミッド」そしてドバイの「ブルジュ・ハリファ」などが発見されている。また、かつてアメリカだった地域ではエンパイア・ステート・ビルディングやゲートウェイアーチなどを見つけることが可能。ちなみに「自由の女神」については本作に存在するか定かではないものの、筆者の観測範囲では、まだ発見されていないようである。
なお、各ランドマークについては、座標を知ることができるアイテムが宇宙の各所に点在している。たとえば、あべのハルカスの座標を知れる書物「キョウスケ・ナガタの日記」は、紅の艦隊クエストを進行することで訪れられる同派閥の本拠「キー」に存在している。また、座標を入手せずにランドマークを探すことも可能となっている可能性はある。しかし、本物の地球同様にゲーム内の地球もすこぶるスケールが大きいので、なかなか途方もない探索となるだろう。ひとまず、各地をめぐる際にはメモに注意しておくといいだろう。もし地球を指すクエストにめぐりあえば、朽ちた姿の名所が見られるかもしれない。
『Starfield(スターフィールド)』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに発売中。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。