傑作野良猫ゲーム『Stray』アニメ映画化へ。監督は「アイス・エイジ」のクリス・ウェッジ氏か


Annapurna Picturesのアニメーション部門Annapurna Animationは9月5日、猫アドベンチャーゲーム『Stray』の映画化が進行中であると発表した。Entertainment Weeklyが報じている。

Annapurna Animationは2022年に発足したアニメーションスタジオ。新興スタジオでありながらも、Netflixでのデビュー作「ニモーナ」が成功したことで知られている。報道によれば、新たな作品群を模索するなかで『Stray』が候補に上がり映画化が進行中であるという。


『Stray』は2022年、Annapurna Interactiveがパブリッシングをおこなったアドベンチャーゲームだ。ドローンに接続した端末を背負った猫となり、心優しいロボットたちと交流しながら廃墟の街から脱出するといった内容。サイバーパンク風の世界観や猫描写などが持ち味の作品であり、2022年のThe Game Awardsのインディーゲーム部門を受賞するなど高い評価を受けている(関連記事)。


Annapurna Animationを率いるAndrew Millstein氏によれば、『Stray』が選ばれたのは第一に人気が高いからだそうだ。映像化にあたっては、その人気の高さを分析し、ゲームとそのプレイヤーたちに敬意を払いながら、ゲームを映画としての長尺のストーリーテリングに翻案していくことに重点を置くという。またMillstein氏と共にAnnapurna Animationを率いるRobert Baird氏は『Stray』の魅力を分析。同作は猫視点で進み、人間が登場しない作品であることが人気の高さの一つであり、ストーリーを語るうえでのエッセンスであると見ているそうだ。くわえて、映画化にあたっては『Stray』の「どこかとてもエモーショナル」な雰囲気をくみとって映像化し、原作がもつ「ホープパンク」な空気感を出したいと語っている。

Annapurna Animationでは映画版『Stray』も含め、複数のプロジェクトが進行中とのこと。それらにおいて監督を務めているのは映画「アイス・エイジ」シリーズの監督として知られるChris Wedge氏、および「ニモーナ」でTroy Quane氏と共に共同監督を務めたNick Bruno氏だという。Wedge氏は現在はAnnapurna Animationのもとで「FOO」という作品にも携わっているそうだ。そちらと映画版『Stray』の製作スケジュールがどのように調整されるかは現段階では不明で、続報を待ちたい。