KRAFTONは8月24日、デベロッパーのIRONMACEが手がけるマルチプレイ対戦ダンジョン探索ゲーム『Dark and Darker』の知的財産権に関し、ライセンス契約を締結したと発表した。新作モバイルゲームに、同IPを活用することを検討しているとのこと。
『Dark and Darker』は、中世ファンタジーの世界観をもつPvPvE形式のマルチプレイ対戦ダンジョン探索ゲームとして、PC版が先行して販売中。PC版では最大16人でのプレイに対応し、プレイヤーは最大3人のパーティーを組んでダンジョンに潜り、ほかのプレイヤーやモンスターと戦う。そして宝を奪い、脱出ポータルを探してダンジョンから離脱するのだ。ダンジョン内ではプレイエリアが徐々に狭まり、また死ぬとすべての保有アイテムを失うローグライク要素もある。
本作のPC版は、アルファテスト段階から大きな人気を獲得。今回の発表にてKRAFTONは、「バトルロイヤルの生存とダンジョンクローラーの探検以外にもさまざまなゲーム要素と楽しさが融合し、新しいクリエイティブを生み出した」「生存と成長のための緻密な戦闘、その過程で生じる緊張感などが、世界中のファンからの注目を惹きつけている」と高く評価した。
KRAFTONは、バトルロイヤルゲーム『PUBG: BATTLEGROUNDS』を手がけるPUBG Studiosや、『The Callisto Protocol』の開発元Striking Distance Studiosなどを傘下にもつ企業だ。今回のライセンス契約締結により、KRAFTONは『Dark and Darker』IPのモバイルゲームに関するグローバル独占ライセンスを確保。現在、傘下スタジオのBluehole Studioが新しいモバイルゲームの独自開発を進めており、このゲームに『Dark and Darker』のIPを活用することを検討しているとのこと。配信時期など詳細は未定である。
なお『Dark and Darker』というと、先述したように早くから人気を得たが、今年3月にプレイテストを実施していたSteamから突如削除。本作の開発に、ネクソンの未発売作品の情報が無断で使用されていると主張して同社が告訴し、不正競争防止法違反の疑いで警察の捜査が実施される事態になっていると報じられた(関連記事)。本作のPC版は、現在は韓国のゲーム配信プラットフォームChaf Gamesを通じて販売されているが、まだ裁判が続いているなかで、同じ韓国を拠点とするKRAFTONとの提携が発表された格好だ。
Bluehole Studioが開発する新作モバイルゲームでの『Dark and Darker』のIP活用についてはまた検討段階とのことで、本作のモバイル版のリリースが決定したわけではない。上述したように紆余曲折あったIPということもあって続報に注目が集まる。