『バイオハザード RE:4』にて「ほぼ命中率0%」でのゲームクリアを達成したユーザーが現れた。とあるチャプターがチャレンジにとって大きな壁として立ちふさがることになり、完全な「命中率0%」クリアを阻まれたようだ。
『バイオハザード RE:4』は、2005年に発売されたサバイバルホラーゲーム『バイオハザード4』を原作としたリメイク作品だ。オリジナル版での方向性を活かしつつ、ストーリーの再構成や、最新のビジュアル表現で掘り下げられたグラフィック、現代的にリファインされた操作感が導入。ゲームプレイにおいては、ナイフでのパリィといった新アクションなど、新たな要素も複数追加されている。
今回、本作をほぼ命中率0%でクリアしたプレイヤーが現れた。一風変わったチャレンジをおこなったのはYouTube投稿者のXenoxygene氏だ。同氏はまず命中率100%でのクリアをしようと思い立ったものの、エイムの悪さから断念。100%がダメなら限りなく低い命中率0%でのクリアができるのかどうかを検証しようと思い付き、このチャレンジを始めたそうだ。
ゲーム序盤では基本的にはナイフで敵を倒していくことになる様子。ナイフでの攻撃は命中率に換算されないため、すべての敵をナイフで倒せばチャプタークリア時のリザルトにおける命中率は0%になる。また同様にグレネード類も命中率に換算されないため、本チャレンジにおいて有用な武器となる。
一方チャプター3では、Xenoxygene氏がチャレンジ前に想定していなかった要素が訪れる。村の湖における「デルラゴ」とのボス戦である。デルラゴ戦は船に積んである銛を用いて戦うイベント戦であり、ほかの攻撃手段は一切利用できない。そのため同氏はチャレンジ中、デルラゴ戦後にこのチャレンジを早々に諦める覚悟を決めていたそうだ。ただ蓋を開けて見ると、デルラゴ戦での銛は命中率には換算されなかった様子。デルラゴ戦には銛を外さずに倒す実績/トロフィーである「百発百中」が存在するものの、チャプターリザルトの命中率には関係ないようだ。
チャプター5では本作の難所のひとつである、いわゆる籠城戦が存在する。小屋にルイスと立てこもり、無数に襲い来る村人たちと戦い続ける場面だ。Xenoxygene氏が命中率0%でこの難所を切り抜けられたのは「ボルト用マイン」のお陰だったそうだ。ボルト用マインは着弾後一定時間経つと爆発する弾薬であり、ボルト自体を敵に命中させなければ命中率を0%に保つことが可能。あえて地面や壁に撃ち込むことで、命中率0%チャレンジにおいても有用な武器となっている。
Xenoxygene氏は強力な新兵器も使用しながらその後のチャプターも攻略。古城においてはいくつか命中率0%チャレンジならではの難所もあったようだ。まずアシュリーにハンドルを回させて進むギミックにおいては、アシュリーを連れ去られると救出不可能になる。遠くを攻撃できる手段がすべて爆発物となるため、アシュリーごと爆破してしまうためだ。そのためそもそもアシュリーが連れ去られないように、敵を入念に倒し続ける必要があるという。
また古城の宝物庫における、柵越しに銅鑼を撃って攻略するギミックも曲者だった様子。銅鑼を撃つと命中率に換算されてしまう仕様に気づかず、Xenoxygene氏はチャプタークリア後にやり直しを強いられたようだ。グレネードで銅鑼を鳴らすことでこの仕様を切り抜け、見事命中率0%でのチャプタークリアを果たしている。
粘り強く難所をくぐり抜けてきたXenoxygene氏ながら、チャプター11にて最大の壁に突き当たることになる。同チャプターではトロッコに乗り、同じくトロッコで追いかけてくるガナードたちを倒す場面が存在。この場面においてはガナードを倒さずに無視することはできない。また高速で移動し続けるため、壁や地面などにボルト用マインを撃つ戦法も通用しない。トロッコを撃って壊せばガナードを倒せるものの、トロッコへの攻撃でも命中率が生じてしまう。
そこでXenoxygene氏が考案したのは、命中率を限りなく0に近づけるという方法だ。つまりトロッコの場面で生じた命中率を、ほかの場所で弾を外しまくることで下げてしまおうという方策である。本作では一度命中率が生じた状態で壁や地面に弾を当てると、そのぶんリザルトでの命中率は下がってしまうようだ。同氏はこの仕様を利用して、ひたすら何もない場所で“壁撃ち”を実施。ボルトスロアーの通常ボルトを使うことで刺さったボルトを回収しながら壁撃ちをし続けた。しかし手動では命中率を下げきれなかったようで、最終的にはChatGPTの助けを借りて自動で壁撃ちをおこなえるスクリプトを作ったようである。
そうした施策も交えながら、Xenoxygene氏の目算では約5万2000発の壁撃ちを実施した状態でチャプターをクリアしたという。映像でのチャプターリザルトを見ると、約11時間を要したことが確認できる。しかし労力むなしく、リザルト画面の命中率は「0.1%」。少なくとも同氏の挑戦では、チャプター11を命中率0%でクリアすることはできなかったようだ。
一方でXenoxygene氏は、その後のチャプターについては見事命中率0%で攻略しきっている。惜しくもチャプター11のみが命中率0.1%となったものの、ほぼ命中率0%でのクリアを達成したといえるだろう。
一風変わったクリア方法に挑戦したXenoxygene氏。なお本作のオリジナル版となる『バイオハザード4』ではアクション性の高さや成長要素の多さからか、ほかの『バイオハザード』シリーズよりも多彩な“縛りプレイ”がおこなわれてきた。そのリメイクとなる『バイオハザード RE:4』でも今回の同氏の挑戦を含め、国内外のユーザーたちによるさまざまな縛りプレイへの挑戦が見られる。普通の攻略だけでなく、自分なりの制限を設けて風変わりな攻略にチャレンジしてみるのも面白いだろう。
『バイオハザード RE:4』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。