Windows 11近々アプデでAIアシスタント「Cortana」が“普通に”アンインストール可能になりそう。お役御免か
マイクロソフトは、Windows 11の今後のアップデートでAIアシスタント「Cortana」のサポートを終了予定のようだ。「Windows Insider Program」向けに配信された一般提供前のバージョンにてCortanaのサポートが終了したほか、通常の操作でアンインストール可能になったことなどが報告されている。海外コミュニティサイトXDA Developersなどが伝えている。
「Cortana」はマイクロソフトが手がけるWindows向けのAIアシスタントだ。リマインダー機能のほか、音声認識による入力機能や質問回答機能を備えている。Window 10ではシステムに組み込まれていたものの、Windows 11ではスタンドアロンのアプリとなっていた。そしてWindows 11では今後のアップデートによって、Cortanaがサポート終了予定のようだ。「Windows Insider Program」にて配信中のバージョンにてCortanaのサポートが終了し、コマンドなどを用いずにアンインストール可能になっているという。
Cortanaは機能面での課題点が多く指摘されており、Windows 11のほか、OSに組み込まれていたWindows 10において通常操作でアンインストールできない点に対して批判も寄せられていた。Windows 11ではCortanaを通常操作でもアンインストールする手段が今後用意されるかたちだろう。
なおマイクロソフトは本件に先がけて、WindowsでのスタンドアロンアプリとしてのCortanaを非推奨アプリとすることを発表していた。またWindowsだけでなく、Teamsモバイル、Microsoft Teams ディスプレイ、Microsoft Teams RoomsでのCortanaのサポートを2023年秋に終了することを告知。Cortanaが引き続き利用できるのはOutlook モバイルのみであると伝えていた。Windows 11でのCortanaのサポート終了も、その一環として今後のアップデートにておこなわれるものと見られる。
なおマイクロソフトはCortanaの代替機能を複数紹介。まずWindows 11にはデフォルトで音声アクセス機能が備わっており、Cortanaを介さずに音声入力が可能。さらに検索エンジンBingの機能「Bing AI」により、ユーザーの質問に対して複数のソースからの引用をもとにした回答を提示してくれるとされている。
さらにCortanaの後継となる新機能Copilotも発表されている。CopilotはOpenAIが手がける大規模言語モデル(LLM)を利用したAIアシスタント。現状2種類のCopilotが発表されており、Word/Excel/PowerPoint/Outlook/TeamsなどのMicrosoft 365アプリと連携して動作する「Microsoft 365 Copilot」が一部法人向けに提供中。さらにデスクトップ上でAIによるチャットと対話できるWindows 11に統合された機能「Windows Copilot」がWindows Insider Program向けにテスト実装中となっている。
つまり実装予定のCopilotに先がけて、Cortanaは近々サポート終了となるかたちかもしれない。Cortanaがサポート終了となったのは現時点では一般公開前のバージョンと見られるものの、そう遠くない将来のWindows 11のアップデートにてお役御免となることだろう。後継のAIアシスタントCopilotの一般向け提供についての続報も注目されるところだ。