『ディアブロ4』最新アプデでバーバリアンの“桁違いダメージ”ビルドなどが不具合として修正される。極端ダメージやバグ由来の強さは修正する方針

Blizzard Entertainmentは7月19日、『ディアブロ4』向けアップデートパッチ1.1.0aを配信開始した。バランス調整や不具合修正などが実施され、バーバリアンが大量のダメージを叩き出せていた不具合が修正されている。

Blizzard Entertainmentは7月19日、『ディアブロ4』向けアップデートパッチ1.1.0aを配信開始した。本アップデートでは、新たなユニーク・アイテムとレジェンダリーの化身が実装。またバランス調整や不具合修正も実施され、バーバリアンが特定の化身により大量のダメージを叩き出せていた点などが不具合として修正されている。


『ディアブロ4』は、人気ハクスラARPGシリーズ『ディアブロ』の最新作だ。本作の舞台は前作『ディアブロ III』から数十年後となる。ゲームプレイやグラフィックを大幅にパワーアップし、140以上のダンジョンなどを実装。過去作の魅力を踏襲しつつ、豊富なキャラクターカスタマイズや、さまざまなゲームプレイ要素を盛り込んで新たな冒険が描かれる。

本作では日本時間7月21日よりシーズン1「厄災のマリグナント」が開幕予定。新シーズン開幕に先がけて、このたびパッチ1.1.0aが配信開始された。本アップデートでは6種類のユニーク・アイテム、および7種類のレジェンダリーの化身が追加。新ユニーク・アイテムはワールドティアIVにて、レジェンダリーの化身はすべてのワールドティアで入手可能だ。詳細は以下のとおり:

■ユニーク・アイテム
全般
ライカンダーの槍、アハヴァリオン(稀有なユニーク杖 – ワールドティアIV):エリートモンスターを倒した後、10~20秒間、ランダムな祭壇効果を得る。この効果が発動するのは30秒に1回のみ。

バーバリアン
アズールラス(ユニーク剣):幸運の一撃 – コアスキルが最大20%の確率で敵を3秒間にわたり凍結させて0.75~1.5の冷気ダメージを与える。

ドルイド
フレッシュレンダー(ユニーク片手メイス):〈衰弱の咆哮〉と〈血の咆哮〉が付近の毒状態の敵に0.5~1.0のダメージを与える。

ネクロマンサー
無蓋の防壁(ユニーク盾):幸運の一撃 – 〈ボーンストーム〉を発動中、〈ボーンストーム〉の範囲外の敵に攻撃を命中させるたび、最大5~25%の確率でその敵の位置に追加の〈ボーンストーム〉を発生させる。発動中の生贄ボーナス1つごとにこの確率は25%上昇し、追加で発動できる〈ボーンストーム〉の総数は1増加する。

ローグ
イーグルホーン(ユニーク弓):〈貫通射撃〉が30~80%の確率で壁や背景で跳ね返る矢を放つ。敵を背後から〈貫通射撃〉すると敵を3秒間、脆弱状態にする。

ソーサラー
ジ・オキュラス(ユニークワンド):コストなしで〈テレポート〉のエンチャントメント効果を得る。〈テレポート〉のエンチャントメントを使って回避すると、ランダムな場所へ移転する。

■レジェンダリーの化身
全般
剛勇(汎用の化身):近距離に敵が5体以上いる場合、それらの敵を2~4秒間スタンする。この効果は20秒に1回のみ発生する。
クレイヴェン(機動力の化身):スロウまたは冷気状態の敵から遠ざかる際、移動速度が20~40%上昇する。

バーバリアン
祖霊の力満ちし(攻撃の化身):〈チャージ〉が4人の古の民を呼び出す。古の民は同じく〈チャージ〉して、50~100%の通常ダメージを与える。

ドルイド
地底の(攻撃の化身):〈有毒なる蔦〉のアクティブ効果が使用者の周囲に円形の〈地滑り〉を発生させる。土スキルは毒状態の敵に10~20%増加したダメージを与える。

ネクロマンサー
命吸う羽軸(攻撃の化身):〈ブラッドランス〉を使用すると血のオーブを消費して、血のオーブからもランスを召喚する。追加の〈ブラッドランス〉はそれぞれ20~50%の通常ダメージを与え、ランスが当たっていない敵を優先的に標的にする。

ローグ
有毒なる切っ先(攻撃の化身):3回使用するたびに〈串刺し〉が〈毒の注入〉状態になり、効果が通常の100~150%になる。

ソーサラー
焼き尽くす護り(攻撃の化身):200~100マナ消費後、次の〈ファイアウォール〉をコストなしで使用でき、向かってくる小型飛翔体を破壊する。

さらに各種不具合修正も実施。大きな変更として、バーバリアンが特定の化身によって大量のダメージを与えることができていた不具合が修正された。バーバリアンは「猛る狂戦士の化身」、「頭蓋砕きの化身」、「貧血の化身」を組み合わせることで、“ループ”のような状態が発生し、天文学的な数字まで出血ダメージが蓄積できることが報告されていた(関連記事)。これが不具合として修正されている。

また「祖霊の木霊の化身」により〈古の大槌〉に付与される衝撃波の端の部分が与えるダメージが意図したよりも遥かに大きくなっていたといい、不具合として修正されている。この調整について開発チームは、〈古の大槌〉ビルドのバーバリアンにとって大幅な弱体化になることを理解していると説明。一方で、その強さが一部バグに由来している状況は好ましくないと述べている。


そのほか各クラスへのバランス調整も実施。開発元の説明によると、シーズン1「厄災のマリグナント」ではクラスごとの能力の再デザインではなく、アイテムのコンセプトを明確化することに注力したそうだ。プレイヤーにとって魅力の薄かったスキルの強化やレジェンダリーの化身の数値的な強化に重点が置かれているとのこと。またクリティカルヒットダメージのパラゴン・グリフは、コアスキルによるダメージに限らず、与えるすべてのダメージを強化するように変更された。これにより、ビルドや戦略の幅が広がるとしている。

開発元は一般的にビルドを考慮しての調整は下方修正ではなく上方修正により実現することが望ましいと考えているそうだ。しかし極端に大きなダメージや回復を与えたり、抑圧不可効果を付与したりするものに関しては、ゲーム全体の健全性を維持する上で変更が必要だと判断されているとのこと。

たとえばソーサラーでは、パッシブ「暴食の業火」が弱体化している。暴食の業火のボーナスクリティカルヒットダメージが、10/20/30%から7/14/21%に低下。さらに移動不能対象への暴食の業火のボーナスクリティカルヒットダメージが25/50/75%から10/20/30%に低下した。同パッシブで火力を底上げしていたビルドにとっては痛手となりそうだ。一方でシーズンが進むごとにさらなる調整は進められていくとのこと。今後の調整も注目される。


ほかにもパッチ1.1.0aでは、さまざまな不具合修正・バランス調整が実施されている。詳細は公式パッチノートを参照されたい。

シーズン1「厄災のマリグナント」開幕を前に、さまざまな変更がおこなわれたパッチ1.1.0a。新シーズン開幕前に不具合を修正し、バランス面で極端になっていた部分を調整する意図もあるのだろう。なお新シーズン参加にはキャンペーンモードクリアが必要となる。またリリスの祭壇やマップの解放状況は引き継がれるとのことなので、新たな環境で新シーズンに向けて遊んでおくのもいいだろう。

ディアブロ4』は、PC(Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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