『ポケモン 赤・緑』のプロジェクト発足日と「ミュウ」の発見日が同じとの報告。増田順一氏のツイートからユーザーが考察

株式会社ポケモンの増田順一氏は7月5日、『ポケットモンスター 赤・緑』の開発プロジェクトが発足した場所と日付を示唆するツイートを投稿した。そしてこの日付は、「ミュウ」のゲーム中の設定に現れているという。

株式会社ポケモンの増田順一氏は7月5日、『ポケットモンスター 赤・緑』(以下、ポケモン赤・緑)の開発プロジェクトが発足した場所と日付を示唆するツイートを投稿した。そしてこの日付は、「ミュウ」のゲーム中の設定に現れているという。


増田順一氏は、ゲームクリエイターだ。ゲームフリークの創立メンバーのひとりで、もともとはプログラマーとしてキャリアをスタート。ゲームフリークではプログラマーとしてだけでなく作曲家としても活動しており、ゲーム開発とゲームサウンド作曲の両方で『ポケットモンスター』(以下、ポケモン)の制作に尽力。『ポケットモンスター クリスタル』からはディレクターも務めておりゲーム開発全体を指揮した。

増田氏は昨年6月からは株式会社ポケモンにて、チーフ・クリエイティブ・フェローを担当。株式会社ポケモンは『ポケモン』IP全体を管理する会社であり、現在増田氏はゲームのみならずさまざまな『ポケモン』事業を監修していると見られる。


増田氏は7月5日、下北沢のビルを写した写真を投稿。ひらがな表示の『ポケモン』内のテキストを模して「7がつ5にち(中略)ここで ポケモンが うまれた」とツイートした。つまり7月5日は、初代『ポケモン赤・緑』の開発プロジェクトが発足した日ということかもしれない。そしてこの7月5日という日付は、とあるポケモンの設定にも関係しているという。『ポケモン』シリーズの情報を扱うYouTuber・Lewtwo氏が報告している。


Lewtwo氏によると、7月5日という日付は『ポケモン赤・緑』におけるテキストにて登場するという。テキストが見られるのは、グレンタウンのポケモンやしきにおける日記。日記には7月5日に南アメリカのギアナにて新種のポケモンを発見したことや、そのポケモンをミュウと名付けたことなどが綴られていた。

ミュウは初代のポケモン図鑑の最後のNo.151を飾る幻のポケモン。シリーズのポケモン図鑑では、すべてのポケモンの遺伝子をもつとされ、ゲームではほぼすべてのわざマシン技・おしえわざを覚えられるという特徴がある。ゲーム内だけでなく、映画やアニメにも重要な役割として登場するポケモンだ。

またミュウは一部シリーズ作品のポケモン図鑑にて「ポケモンの先祖ではないか」といったゲーム内の学説が伝えられている。幻のポケモンの中でもひときわ特別な存在だといえるだろう。今回の増田氏のツイートによって、そんなミュウの発見日と初代『ポケモン』のプロジェクト発足日が同一である可能性が示唆されたわけだ。


ちなみにミュウは『ポケモン赤・緑』にて、バグを使用して出現させられることが話題となったポケモン。一方で当初ミュウは同作において設定のみが存在するポケモンであったとされている。そんなミュウがバグで登場するようになった原因は、当時のプログラマー森本茂樹氏がこっそり入れたためだという。森本氏によると、デバッグのためのプログラムを抜いた300バイトの空き容量にミュウを仕込んだとのこと。これは同作のディレクター・デザイナーなどを務めた田尻智氏も公認のイタズラだったそうだ(社長が訊く『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』)。

当時ミュウがバグで出現することはプレイヤー間で話題となったほか、公式の入手手段として月刊コロコロコミックでのプレゼントキャンペーンも実施。7万8000通の応募が殺到し、社会現象になったとされる。ミュウは『ポケモン』の知名度アップにもひと役買った存在といえるだろう。


今回の増田氏のツイートによって、そんなミュウにまつわるエピソードが新たに加わったかたち。初代『ポケモン』開発プロジェクト発足日にちなんで、ミュウの発見日も7月5日に設定された可能性はありそうだ。ちなみに増田順一氏はさまざまな日々の出来事をツイートしている。“増田学”として、その言動から『ポケモン』新作情報などを読み解く試みも一部ユーザー間でおこなわれている(関連記事)。今後も増田氏のツイートは、シリーズ作品に関する言外の新情報をもたらすかもしれない。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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