マルチ協力対応強盗FPS『PAYDAY 3』新特殊兵「Nader」詳細や新要素お披露目。“難易度での敵体力変化なし”など、いろいろ変わる

 

デベロッパーのStarbreeze Studiosは7月5日、クライムFPS『PAYDAY 3』の開発の裏側に迫る「Dev Diary(開発者日記)」を公開した。前作と比べた難易度システムの調整、武器や戦闘システムの変化を解説する内容となっている。また新たな特殊兵である「Nader」に関する新情報や、前作から引き続き登場する敵兵たちの“新能力”についても言及されている。本作は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに9月21日発売予定。

『PAYDAY 3』は、オンライン4人協力プレイ対応のクライムFPS『PAYDAY』シリーズの最新作だ。アメリカ・ワシントンDCを舞台とした前作『PAYDAY 2』から数年後、犯罪集団Payday Gangはニューヨークにて新たな強盗計画に挑む。本作は前作と同様の要素を継承しつつ、さらに変化したゲームプレイに期待が高まる作品となっている。

このたび公開された「Dev Diary | Episode 3: Combat」は、本作を手がけるStarbreeze Studiosの開発陣が、ゲーム内容に踏み込んでいく内容となっている。Episode 3では、シニア・ゲームデザイナーのMiodrag “Mio” Kovacevic氏とJimmy Karlstrom氏、そしてリード・ゲームプレイプログラマーのMartin Waern氏が登場した。前作『PAYDAY 2』から変更された難易度システム、武器や装備のやりこみ要素、戦闘システムについて説明。また、新たな特殊兵である「Nader」に関する情報や、旧作から続投する特殊兵に加えられた変更などについて説明している。


まず難易度について、『PAYDAY 3』にはノーマル・ハード・ベリーハード・オーバーキルの、4つの難易度が存在することが今回明かされた。本作においては、難易度によって敵の数・命中精度・ダメージが上昇していく仕様となっているとのこと。前作『PAYDAY 2』においては、難易度によって敵の体力などが上昇していたが、本作では敵の体力は全難易度で共通となっているそうだ。この変更について、Miodrag氏は「プレイヤーの熟練度に差があっても、誰しもがゲーム内で活躍できるようにした」と説明している。

また、アーマー・体力システム、装備がプレイヤーに与える影響などについても説明されている。本作において、アーマーはダメージを受けない限り自然回復可能。画面上には“Shard(シャード)”と呼ばれる分割されたバーが存在するようだ。プレイヤーは敵からダメージを受けるとアーマー値が減少。ひとつのシャードが破壊された場合、「アーマーパック」などの回復アイテムを使用しない限り、そのシャード分は回復できない仕様となっている。不可逆的な分割システムにより、前作以上にアーマー管理が重要となっている。また装備においては防御性能の異なるアーマーも存在。Jimmy氏によると、アーマーや装備の重さも重要となるとのこと。本作では、プレイヤーが選択したアーマーや武器の重量によって、プレイヤーの移動速度などが変化するようだ。


新たな特殊兵「Nader(ネイダー)」の能力についても言及された。ネイダーは、装備にガスグレネードとフラッシュバンを携えており、プレイヤーが籠っているエリアに目がけてガスグレネードを投げつける。プレイヤーは、ガスが散布されたエリア内に居る限り持続的な体力ダメージを受け、移動速度が低下する。安全地帯から燻りだされてしまうため、より柔軟なプレイスタイルが必要となることだろう。またガス攻撃は、アーマーではなく体力に直接ダメージを与えることも明らかにされている。

前作『PAYDAY 2』から続投する、ザッパー(旧名:テイザー)、クローカー、ブルドーザーなどにも新たな能力が加わっている。ザッパーの電流攻撃には、本作から2段階のフェイズが存在。2段階目では前作同様に照準のコントロールが不能となるが、1段階目ではコントロールを失うことはないため、ザッパーに応戦することが可能となっている。クローカーにおいては新能力として、“プレイヤーから離れた位置にある設置物を酸で溶かし、使用不能にする”といった能力が実装。ブルドーザーにおいては、突進やキックといった体術を会得し、プレイヤーを一時的にスタンさせる能力を得たようだ。また一般的な敵兵においても、シールドの背後に隠れるといった、ダイナミックな動きを見せるという。

Miodrag氏によると、驚異的な能力を身に着けた特殊兵たちそれぞれに対応するための“アンチ”スキルビルドを組むことが可能とのこと。ただし、ひとつの特殊兵に対応するためのビルドを作成すると、ほかの場面において欠点となることもあるという。スキルビルドには長所と欠点が存在してしまうため、味方と協力し、欠点を補っていくプレイが重要になってくるようだ。


動画内では、『PAYDAY 3』の武器や装備に関するやりこみ要素も紹介されている。本作においては、武器にはそれぞれレベルシステムが設けられているとのこと。特定の武器を使っていくことで武器レベルが上昇。武器レベルに応じてサイトなどのアタッチメントが開放されていく仕様だ。また本作から武器には、それぞれ固有のリコイルパターンも追加されているとのこと。敵の体力値が全難易度共通であることから、前作『PAYDAY 2』のように、敵の体力値を考慮した武器構成に縛られることなく、プレイヤーが手に持って“しっくり”来る武器を使えるような環境となりそうだ。

また「携帯アイテム」を使用する場面も映像内で確認することができる。警察の無線応答やカメラを無効化させる「ECMジャマー」、マップ上や敵の身体に設置可能な「ミニカメラ」など。プレイヤーの使用方法次第で、強盗の深みが増す装備の一部がお披露目されている。


『PAYDAY 3』は、PC(Steam/Epic Games ストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに9月21日に発売予定。各ストアではすでに予約受付が開始されている。「Dev Diary」は今後も更新されるので、さらなる追加情報に期待しておこう。