人気大規模マルチFPS『BattleBit Remastered』開発元、熾烈なDDoS攻撃を受けたと報告。絶好調スタートの裏に知られざる暗闘

 

デベロッパーのSgtOkiDokiは7月2日、オンラインマルチプレイFPS『BattleBit Remastered』の開発レポートを公開した。本作のSteamでの好調な滑り出しの裏側では、DDoS攻撃との熾烈な戦いが繰り広げられていたそうだ。


『BattleBit Remastered』は、ローポリゴングラフィックが採用されたオンラインマルチプレイFPSだ。1サーバーあたり最大254人のプレイヤーがサポートされ、現代戦をテーマにした大規模対戦を楽しめる。また32対32や64対64といった人数でのゲームモードも用意。複数のクラスが広大な戦場で入り乱れる、お祭り的な大規模戦闘が楽しめる作品となっている。また、チート対策やネットコードのパフォーマンスなど、競技性にも気を配っているとされる。

本作はSteamにて1年以上にわたる断続的なプレイテストを経て、6月15日にて早期アクセス配信を開始。配信初日にはSteam同時接続プレイヤー数が3万人に達する盛況を見せ、発売から約10日のピーク時には8万7323人が遊ぶ人気となった(SteamDB)。また、評価についても上々で、本稿執筆時点で3万5000件を超えるSteamユーザーレビューが寄せられ、うち91%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。


ただ、本作の好調な滑り出しの裏側では、波乱も起こっていたようだ。今回公開された開発レポートによれば、配信初週は、一部問題が発生したもののスムーズなローンチに。しかし、その裏で規模の大きいDDoS攻撃を受けていたと明かされている。DDoS攻撃への対処の準備があったため、影響は些少だったとのこと。そのため開発元は遊びやすさの向上やバグ修正、新コンテンツ制作などに集中していたという。

しかし、ローンチから2週目に入り攻撃は執拗さとともに激化したようだ。初週に攻撃に失敗した、本作を付け狙う複数名のグループが攻撃を続行。今度は、ファイアウォールの脆弱性を突いた攻撃を実行してきたという。この攻撃により、大量のプレイヤー接続待機が発生するなどの不具合も発生。開発チームも、攻撃のデータを収集・分析し、ファイアウォールの脆弱性を解消する作業に追われたとのこと。


そうした対処は、無事に実を結んだようだ。同レポートでは、ファイアウォールの脆弱性が無事に対処されたと報告。北米・ヨーロッパ・アジア・オーストラリア向けサーバーに対策が施されたとのこと。開発元の素早い対応として、印象に残る出来事だろう。

なお、開発元は引き続きバグ修正や遊びやすさ改善アップデートを中心に実施していくという。そしてチート対策強化のため、同分野に特化したチームを雇用する予定とのこと。ほか、新武器・新ガジェット・新マップそして新ゲームモードといったコンテンツも追加予定だ。

『BattleBit Remastered』は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中。ゲーム内は日本語表示に対応している。