国産サンドボックス『クラフトピア』超大型「シームレスアップデート」配信開始。フィールド構造の一新でよりオープンワールドらしい冒険へ

ポケットペアは6月28日、『Craftopia(クラフトピア)』にて「シームレスアップデート」を配信開始した。新たに広大なフィールドがゲーム内に登場したほか、バランス調整や新アクションを含む要素の追加もおこなわれている。

国内のゲーム開発会社ポケットペアは6月28日、『Craftopia(クラフトピア)』にて「シームレスアップデート」を配信開始した。同アップデートでは従来のマップが廃止され、新たに広大なフィールドがゲーム内へ登場。大きなバランス調整や、新アクションを含む要素の追加もおこなわれている。なお6月28日時点では、シームレスアップデートはSteam版に適用されており、Xbox版については後日の配信となるようだ。

『クラフトピア』は、ポケットペアより早期アクセス配信中の、マルチプレイに対応したオープンワールドサバイバルアクションゲームである。Steamストアページによると、本作では多数のジャンルの要素を詰め込んだ理想郷を目指して開発が進められてきたのだという。具体的には、クラフト/農業/ハクスラ/自動化/建築/サバイバル/ハンティングアクションといった多数の要素が存在。一つのゲーム内に多数のジャンルの要素が用意されていることで、混沌とした世界が展開されている。本作でプレイヤーは、素材を集めるところから冒険をスタート。技術の解放によって徐々に文明を取り戻し、自由に時間を過ごすのだ。


今回配信された「シームレスアップデート」では、『クラフトピア』のフィールド構造が一新されている。これまで本作のフィールド構造としては、小さな島単位で区切られたマップが用意されていた。従来のゲーム内には森や火山、雪山といった異なる環境の島が存在。環境ごとにマップが区切られており、フィールドが地続きにはなっていなかったため、プレイヤーはロードを介して異なるバイオーム間を行き来していた。

シームレスアップデートでは、従来のマップが廃止され、新たに巨大なマップが登場。複数の環境が含まれた大きなフィールドによって、シームレスに世界を冒険できるようになっている。マルチプレイにおいても、より快適に遊びやすくなっているそうだ。


アップデート後の要素としては、フィールド内には大きなバイオームに加えて、小規模なバイオームが用意されている。フィールド上には一新されたダンジョンも存在。従来のダンジョン構成が見直されており、プレイヤーは新たなパズルやギミックをクラフトを駆使して踏破するようだ。

新たなアクションによって戦闘も変化している。アップデート後の戦闘では、タイミングよく敵の攻撃を回避すると、敵のシールドゲージを大きく削れるジャストアタックが発動。シールドブレイクといった要素も存在しており、敵のシールドゲージを巡る駆け引きによって戦闘が奥深くなっているようだ。クラフト関連では、パイプラインなどを含む新たな自動化施設が登場。また4月以前に公開されていたSteam内の公式ニュースによると、乗り物インベントリの追加、ペットスキルの導入、武器の強化が強化用アイテムだけで可能になるといった変更も実施されているようだ。



シームレスアップデートではフィールド構造の変化にあわせて、各種アイテムの入手経路や入手難易度、性能の変更を含むバランス調整も実施されている。仕様変更によって、一部アイテムは廃止され、効果を失うアイテムや設置不可能になるアイテムも存在。単なるマップ構造の変更ではなく、ゲーム全体の大幅な見直しがおこなわれているわけだ。

アイテムが再調整されている一方で、一部制限を設けつつこれまでに集めたアイテムの引き継ぎも用意されている。具体的には、キャラクターが装着中の装備アイテム、キャラクターのバッグ内のアイテム、インベントリ内のペット、アイテムに付与されているエンチャントが引き継ぎが可能であるようだ。お金やスキルの取得状況、ミッションの達成状況などはリセット。マップが変更される関係上、マップ上の建築物なども引き継ぎに対応していない。

ただしシームレス化後の世界は、アイテムの入手経路や各種バランスも含めて、シームレス化にあわせた最適化が実施されているという。引き継ぎをおこなったキャラクターでは、アイテムの持ち込みにより適正なゲームバランスで遊んでもらうのは難しくなるため、開発チームとしては新規キャラクターの作成により、ゼロからアップデート後の『クラフトピア』を楽しんでほしいそうだ。なお、従来の『クラフトピア』を遊びたい場合には、Steamのベータ機能からプレイできるように、準備が進められているとのこと。シームレス前後でセーブデータが切り分けられているため、アップデート後に引き継ぐアイテムをじっくり選定することもできるそうだ。

Steamの公式ニュース内の投稿によると、『クラフトピア』では早期アクセス配信後にアップデートを続けていく中で、短期ではどうしても解決できない問題や根本的に手を入れなければならない仕様が徐々に大きくなっていったのだという。そこで開発チームでは、一旦はアップデートを遅らせてでも『クラフトピア』を最高のゲームへ近づけようと決断。多くの要望があったという「島の移動システム改善」のため、ゲームシステムの根幹をほぼ作り直すレベルで、改修作業が進められてきた。そして構想を含めて約2年の開発期間を経て、今回シームレスアップデートが配信となったようだ。

また本作ではシームレスアップデートの配信にあわせて、ロードマップが公開されている。7月には新マップ「ブリガンダイン渓谷」や洞窟の追加、バランス調整などが実施予定。8月には、クラフト系エンドコンテンツや新マップ「シャルバート氷山」の解放や、フィールドボス/ボスラッシュダンジョンの追加、Steamの実績への対応などが予定されている。大型アップデート後も、継続的なアップデートが予定されているようだ。


『クラフトピア』は、Xbox One/Xbox Series X|S/PC(Steam/Microsoft Store)向けに早期アクセス配信中。6月30日までの期間、Steamでは通常価格2570円の40%オフとなる1542円でのセールも実施されている。




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Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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