『FF14』ラクダなモンスター「ジャムメル」の首が突然どんどん伸びる。英語公式Twitterアカウントの“奇行”に全世界のプレイヤーが注目

 

スクウェア・エニックスが運営するMMORPG『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)の公式Twitterアカウントにて、謎のイベントがおこなわれた。『FF14』の英語公式Twitterアカウントは6月21日(日本時間)、唐突に「2000いいねごとにジャムメルの首を伸ばします」と投稿。多くの人々が反応した結果ジャムメルの首は伸び続け、22日(日本時間)には「暁月のフィナーレ」最終エリアまで到達するという異常事態となった。

なお本稿には、『FF14』最新拡張ディスク「暁月のフィナーレ」のネタバレが含まれるのでご注意いただきたい。

ジャムメルは『FF14』の3つ目の拡張ディスク「紅蓮のリベレーター」に登場するモンスターである。特にボスなどではなく、フィールドに点在しているモブモンスターである。「蒼天のイシュガルド」にてアバラシア雲海に生息していたダルメルの亜種で、現実世界でいうキリンに似た外見のモンスターである。そのジャムメルの首が、なぜか公式Twitterの投稿に「いいね」をすることで伸びていくことになったのである。

「いいね」をもらったジャムメルの首は、どんどん伸びていく。ギラバニア山岳地帯にぽつんと佇んでいたジャムメルの首は隣接する湖畔地帯を覗き込み、アラミゴ王宮の屋上庭園を越え、「DUNDUNDUN DUN DUNDUN DUN DUNDUN DUN DUN 」と勢いを付けてリムサ・ロミンサからも観測できるほど長くなる。しかし、それでもジャムメルの首が伸びる勢いは止まらない。

とうとう神域につながるオムファロスも超え、自らの原種であるダルメルの住処・アバラシア雲海を覗き込む。アバラシア雲海がオムファロスよりも高度が上という、新たな発見があった瞬間だ。アバラシア雲海を超えたジャムメルの首は魔大陸を抜け、月よりも伸び、さらには惑星アーテリスから長く長く飛び出していき、どうしてそうなったのかはわからないが、星外宙域のウルティマ・トゥーレまで到達した。

「暁月のフィナーレ」最終討滅戦のフィールドを見下ろし、ゼノスと戦ったあの場所よりも高く伸び、まさに天を衝きながらジャムメルは言う。「A test of your reflexes!」と。インスタンスバトルでゼノスが発するセリフで、海外ではややネットミームとなっているセリフである。ジャムメルもまた、友として光の戦士に戦いを求めるつもりなのだろうか。真意は不明だ。

いいね数によるジャムメルの進化は15時間にもおよび、「このスレッドで傷ついたジャムメルはいません」という、映画やドラマなどの注意書きでお決まりのメッセージが添えられて終幕することになった。

『FF14』英語公式Twitterアカウントは、日本公式と比べて自由な投稿が多い。3月ごろには「Tweetingway」を名乗ってレポリット族に扮したツイート群を投稿しており、基本的には公式の更新情報や告知しか投稿しない日本公式に比べるとかなり奔放である。しかし、その投稿には何かしらの文脈があることが多い。たとえば「Tweetingway」に扮していたのは、レポリット族の友好部族デイリークエストが実装される直前であった。では今回のジャムメル騒動にも、そういった文脈が存在するのだろうか。

その答えは定かではないものの、『FF14』フランス語公式Twitterアカウントによると、「今日は世界ジャムメルデー」だそうだ。実は6月21日は「世界キリンの日」。おそらく『FF14』英語公式Twitterアカウントは、それにちなんでジャムメルの首を伸ばしまくることにしたのだろう。なお、『FF14』の世界観の中にそれらしい記念日は……筆者が覚えている限りでは存在しないはず。しかし、今後シーズナルイベントなどで「世界ジャムメルデー」が実装される可能性がないとは言い切れない。

ジャムメルの首をどんどん伸ばす奇行に走った『FF14』英語公式Twitterアカウント。このアカウントはたびたびシュールな投稿をしているので、気になる人はチェックしておくといいだろう。英語公式アカウントが次にどんな面白いことをしてくれるのか、首を長くして待つことにしたい。

【UPDATE 2023/6/23 15:20】
『FF14』シナリオプランナーの織田万里氏は自身のTwitterで、そもそもジャムメルの原種であるダルメルは「ダール豆色のキャメル」であることを語った。キャメル、つまりラクダである。そのため6月21日の「世界キリンの日」の日ではなく、6月22日の「世界ラクダの日」にちなんだという説の方が有力なようだ。

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