『ディアブロ4』最新アプデで“人気稼ぎ場ナーフ”報告が国内外ユーザーから続出。モンスター密度の模索が続く

 

Blizzard Entertainment(以下、Blizzard)は6月14日、『ディアブロ 4』向けアップデートHOTFIX 9を配信し、パッチノートを公開した。同アップデートでは、多くのプレイヤーが経験値稼ぎに利用していたダンジョンについて下方修正が実施され、プレイヤーの間に波紋を広げている。

『ディアブロ 4』は、人気ハクスラARPGシリーズ『ディアブロ』の最新作だ。本作の舞台は前作『ディアブロ III』から数十年後となる。ゲームプレイやグラフィックを大幅にパワーアップし、140以上のダンジョンなどを実装。過去作の魅力を踏襲しつつ、豊富なキャラクターカスタマイズや、さまざまなゲームプレイ要素を盛り込んで新たな冒険が描かれる。本作は6月6日にリリース。Blizzardはその後5日間で本作が6億6600万ドル以上(約940億円)の売上をあげたと報告しており、盛況がうかがえる。

そんな本作に向けたアップデートであるHOTFIX 9が先日配信され、パッチノートが公開された。内容としては不具合修正も複数盛り込まれているものの、プレイヤーたちの視線が集中したのは「ダンジョンのエリートモンスター密度の調整」との調整内容だった。これは、大人気の経験値稼ぎスポットへの下方修正を意味していたようだ。


HOTFIX 9の配信以降、国内外のプレイヤーにより、ダンジョン「エリドゥの遺跡」および「王者の死」の変化が報告されている。両ダンジョンは、それぞれソロおよびマルチプレイにおいて多くの敵を効率よく倒せる、“美味しい狩り場”としてプレイヤーたちの間に広まっていた場所だ。ところが、同アップデートの配信から大幅に敵密度が減少し、“狩り場”としての効率が大きく下がったと多数プレイヤーがSNS上などで報告。落胆の声もあがっている。


『ディアブロ4』においては、100がプレイヤーレベル上限となっている。そして50レベルを超えると「パラゴンポイント」が入手できる仕組み。プレイヤーはパラゴンポイントを使って、各種パッシブ能力を取得可能。プレイヤーの戦闘力にも大きく影響する要素であり、レベルアップの価値を高めている。

また、本シリーズ経験者の間では「レベルが上限になってからの理想の装備集めが本番」といった感覚もある。「まずレベルを上げきってしまって、エンドコンテンツを無心で遊びたい」といったプレイヤーも少なくないだろう。なお、本作においてはすでに、4回ほどモンスター出現率にまつわる調整が実施されている。それらも原則としてモンスター出現量の下方修正だ。シリーズ経験者を中心にプレイヤーそれぞれレベル上げを急ぎたい感覚があるなか、“狩り場ナーフ”が連続している状況に落胆を感じる者も多いと見られる。

なお、本調整に向けてSNSなどでは「敵の密度を増加させてほしい」といった意見が目立つ一方で、「該当エリアでのプレイ時に感じる負荷が軽減された」との前向きな声もある。本作では見知らぬプレイヤー同士が遭遇するMMO的要素もあるため、プレイヤーの一点集中の緩和がパフォーマンス改善に繋がることもあるだろう。


Blizzardは今後、モンスターの密度に関するプレイヤーの声にどう応じていくだろうか。本作は発売されてまだ1週間強であり、バランスを模索している段階でもあるだろう。HOTFIXによる流動的な調整は、しばらく続きそうだ。

ディアブロ 4』は、PC(Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。