『VALORANT』選手の逝去を受け、プロシーンに「ショーティー1キルごとに寄付」の輪が広がる。亡き選手の遺志を受け継ぎ
『VALORANT』のプロ選手であり、チェコ出身のTwistenことKarel Ašenbrener氏が、19歳の若さで亡くなったことが6月7日に明らかになった。これを受けてプロ選手や配信者らが続々と哀悼の意を表している。Twisten氏は生前、慈善活動もおこなっており、同氏の活動を受け継ぐかたちで選手や配信者らが寄付活動をおこなうことを表明している。
『VALORANT』のTwisten氏はeスポーツチームTeam Vitalityに所属していたプロ選手だった。同氏は以前からうつ病を患っており、2月には入院していたことを公表。そして6月7日、所属チームのTeam VitalityのTwitterアカウントを通してTwisten氏の死去が報じられた。2月以降は選手としての意欲的な活動も見られ、5月28日には『VALORANT』公式大会であるLCQへの参加も表明していた。多くのファンが同氏の活躍を心待ちしているなかでの訃報であった。
同氏は生前より慈善活動にも積極的に参加。今年開催された『VALORANT』公式大会LOCK//INにおいては、ゲーム内のショットガンである「ショーティー1キルごとに25ユーロ(約3700円)を寄付する」という慈善活動をおこなっていた。
Twisten氏の訃報を受け、『VALORANT』公式大会コメンテーターRyan Horton氏が「We could also continue Twisten’s ‘€25 for a shorty kill for charity(Twisten氏のショーティー1キルごとに25ユーロ寄付する活動を続けてはどうか)」と提案。eスポーツチームのTeam Liquid所属配信者Sliggy氏はRyan氏のツイッターに賛同するかたちで反応している。Sliggy氏は自身のツイッターで寄付活動に参加を表明し、VCT Masters TokyoとChampionsを対象にショーティーでの1キルごとに25ユーロをメンタルヘルスについての慈善団体へ寄付すると表明した。
その後さらにTeam Liquid所属選手Jamppi氏、Shopify Rebellion所属選手vanity氏、Moist Mogul所属選手aproto氏、Cloud 9所属選手のleaf氏なども参加を表明。Twisten氏の生前の活動を受け継ぐかたちで、続々と選手や配信者などが寄付運動に名を連ねている。またeスポーツチームM80のCEOであるMarco Mereu氏は上記の大会に加え、さらに公式大会Ascensionトーナメントのキルも対象とし、1キルごとに100米ドル(約1万4000円)を寄付することを表明している。
Twisten氏を悼み、彼の活動を称える慈善活動の輪は今もなお広がりを見せているようだ。同氏の最期のツイートは6月7日の「Good night(おやすみ)」であった。このツイートに対し、同氏の友人やファンから多くの哀悼のメッセージが寄せられている。