『ポケモンSV』にポケモンホーム対応で、“思い出のポケモン”と再会するトレーナーたち。「初ゲットのポケモン」「20年来の相棒」などと愛情ツーショット
株式会社ポケモンは5月30日、「Pokémon HOME」のアップデートを実施。同サービスが『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(以下、『ポケモンSV』)への対応を果たした。トレーナーたちは過去シリーズから連れてきたポケモンと『ポケモンSV』での再会を果たし、SNS上では愛情あふれるツーショットが寄せられている。
『ポケモンSV』は、『ポケットモンスター』(以下、ポケモン)シリーズの最新作。開発はゲームフリークが手がける。本作ではオープンワールドを舞台に、境目なくシームレスに広がる街や大自然が楽しめる。
本作に向けては5月30日、「Pokémon HOME」が対応を果たした。「Pokémon HOME」はシリーズ作品のポケモンたちを預かるクラウドサービスだ。各タイトルと連携することで、ポケモンをボックスに預けるように管理できるほか、図鑑機能や交換機能などを使用することができる。同サービスのアップデートにより、『ポケモンSV』にもこれまでのシリーズのポケモンを一部移動させることが可能となった。
「Pokémon HOME」対応を受けて、さっそくトレーナーたちは過去作から“相棒ポケモン”を『ポケモンSV』に連れてきている様子だ。国内外のSNS上で相棒とのツーショットを上げるトレーナーたちが散見される。海外掲示板Redditでもそうした投稿が数多くおこなわれており、相棒にまつわるエピソードなどを紹介している。
たとえば上記ユーザーはマフォクシーとのツーショットを投稿。ユーザーにとっては『ポケットモンスター X』が初めての『ポケモン』シリーズ作品だったそうだ。マフォクシーはフォッコの最終進化形であり、フォッコは最初にプレイヤーが3匹から選ぶいわゆる“御三家”ポケモンの1匹。つまり人生で初めてゲットしたポケモンとなるわけだ。同作プレイ当時11~13歳くらいだったという同ユーザーは現在19歳。マフォクシーには「charlie」と名付けられているそうだが、名前の由来は覚えていないという。
ゲームボーイアドバンス(以下、GBA)向けに2004年1月に発売された、『ポケットモンスター ファイアレッド』から相棒を連れてきたというユーザーもいる。上記スレッドのユーザーはぐっすりと眠るウインディとのツーショットを投稿。このウインディはユーザーが初めて育てた対人戦向け(competitive)ポケモンだという。対人戦向けに性格や個体値を厳選し、努力値振りをおこなった初めてのポケモンなのだろう。それだけに愛着もひとしおなのかもしれない。
なお同ユーザーはこのウインディと共に、これまですべての地方を巡ってきたと述べている。「Pokémon HOME」などが対応している作品すべてに連れこみ、相棒と冒険を共にしてきたのだろう。晴れて『ポケモンSV』でも再会を果たし、これからはパルデア地方を一緒に旅する予定だそうだ。
さらに古くからの相棒とのツーショットを上げているユーザーもいる。上記スレッドの画像に写るのは『ポケットモンスター サファイア』から連れてきたカイオーガだという。同作はGBA向けに2002年11月に発売。ユーザーがカイオーガと出会ったのは2003年だそうで、約20年来の相棒となるわけだ。なお当時幼かった同ユーザーにとって、カイオーガの捕獲は困難を極めたそうだ。それでも何とか捕獲に成功し、ユーザーにとって初めてレベル100まで育て上げたポケモンになったという。同ユーザーはGBAの過去作品から、Nintendo Switch向けの最新作『ポケモンSV』までポケモンを移行できる点を素晴らしいと称賛している。
『ポケモン』シリーズ作品間のポケモン移行システムは、ニンテンドーDS(以下、DS)向け『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(以下、ポケモンDP)にて実装された。DSにはGBA用カセットを挿し込めるスロットが存在。『ポケモンDP』では、スロットに差し込んだGBA向け『ポケモン』シリーズ作品からポケモンを移行できるミニゲーム「パルパーク」が用意されていた。同様のミニゲームはDS向け『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』にも用意されている。
その後DS向け『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』などには移行用ミニゲーム「ポケシフター」が用意されたほか、ニンテンドー3DS(以下、3DS)向けにはポケモン預かりサービス「ポケモンバンク」が登場した。同サービスに付随して、バーチャルコンソール向け作品およびDS向け作品からのポケモン移行アプリ「ポケムーバー」が用意された。
そして「Pokémon HOME」プレミアムプラン加入者は、同サービス向けに「ポケモンバンク」に預けているポケモンをひっこし可能。一連の移行システムを組み合わせれば、GBAからNintendo Switchまでポケモンを連れてくることができるわけだ。
なお「ポケモンバンク」は年間利用料税込500円で提供されていたものの、3DS向けのニンテンドーeショップのサービス終了に伴って無償化され、新規ダウンロードはできなくなった。サービスがいつまで運営されるかは不明ながら、ダウンロード済みのユーザーは現時点でも利用可能となっている(関連記事)。
シリーズ最新作『ポケモンSV』に対応を果たした「Pokémon HOME」。それに伴って、多くのトレーナーが相棒ポケモンと再会し、パルデア地方で絆を確かめている様子が見られる。中には約20年前に捕まえたポケモンとの再会も見られ、長く愛されるシリーズならではのユーザー反応だろう。この機会に「ポケモンバンク」や「Pokémon HOME」などから昔の相棒を連れてきて、パルデア地方での新たな旅を共にするのもいいかもしれない。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』はNintendo Switch向けに発売中だ。