密林サバイバルアクションRPG『Ecumene Aztec』発表。アステカの戦士として侵略者と戦う
ゲームスタジオGiantcraftは5月31日、『Ecumene Aztec』を正式発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamのストアページによると2024年発売予定、今のところ日本語対応の予定はない模様。IGNが報じている。
『Ecumene Aztec』はアステカが舞台のサバイバルアクションRPG。プレイヤーはアステカの部族のひとりとなり、海の向こうからやってきた侵略者、コンキスタドールと戦うという。
現実世界の史実におけるアステカでいうと、15世紀から16世紀にかけて、現在のメキシコ中央部にはアステカ帝国と呼ばれる国家が存在。首都テノチティトランの人口は30万人に及び、当時世界最大級の都市となるなど繁栄を極めていた。しかし1519年にスペインからエルナン・コルテス率いる500人ほどの武装集団が襲来すると、わずか2年で帝国は崩壊、滅亡してしまう。この敗北は、アメリカ大陸には鉄の加工技術や馬、銃器が存在しておらず、スペイン人との軍事技術の差が大きかったことが原因だといわれている。
さらにスペイン人が持ち込んだ天然痘に対し、アメリカ大陸の人々は免疫をまったく持っていなかった。疫病の大流行が発生し、クィトラワク王が病死するなど大きな混乱が引き起こされた。こうした要因が重なりアステカは崩壊、テノチティトランも陥落し徹底的に破壊・略奪されたという。と、ここまでずらっと現実世界でのアステカに関する出来事を説明した。本作がどの程度史実に沿ったストーリーとなるかは不明だが、おそらくこういった背景をもとにした物語が描かれると思われる。
本作では、鉄と銃で武装した強力な敵に立ち向かうには、知恵と工夫、そして神々の加護が必要だという。公開されたトレーラーではスペイン兵と思われる敵を背後からキルしたり壁をクライミングしているところが描かれており、ステルスプレイが重要なゲームになることがうかがえる。また木の枝を組み合わせてブービートラップを作り出したり、野草を採取して毒の吹き矢を使用しているシーンがあるなど、アイテムクラフトも存在するようだ。牢から人を解放している場面なども確認できる。ジャングルの地形を活かした戦術を駆使し、侵略者に囚われた仲間を助けに行くことになるのだろう。
またアステカには神々に人間の生贄を捧げる文化もあったといわれている。今作では軍神ウィツィロポチトリや文化神ケツァルコアトルに“血の生贄”を捧げることで三つのクラス、ジャガーウォリアー・イーグルウォリアー・スネークウォリアーをそれぞれアップグレードしていく要素が用意されるという。もともと戦士の生まれではなかった主人公が、神々の加護を得ることでジャガーのように強く、鷲のように素早く、蛇のように静かに戦えるようになるとのこと。プレイスタイルに応じて、違った戦い方が楽しめそうである。
なお開発と販売を手がけるGiantcraftにとっては、これが初作品のようだ。『Ecumene Aztec』の続報に期待したい。『Ecumene Aztec』はPC(Steam)向けに、2024年発売予定。