『スプラトゥーン3』公式が、“サーバーにアクセスする第三者アプリ”について注意喚起。便利でもリスクがある

 

任天堂のサポート情報を発信するTwitterアカウント任天堂サポートは5月24日、『スプラトゥーン3』の非公式アプリについて注意喚起している。『スプラトゥーン』シリーズにおいては、任天堂サーバーからAPIを取得するといった便利アプリが作成されているが、そうしたアプリの利用について非公式であると強調し、注意喚起したかたち。


『スプラトゥーン3』向けのスマホアプリとしては、Nintendo Switch Onlineアプリが存在。同アプリはゲームと連動。さまざまな機能が存在しており、自分の戦績やコーデ、ブキ使用率など多岐にわたるデータを確認可能。ここでしかないギアを頼んだり、先のサーモンランのスケジュールを確認したりといった、本アプリならではの機能もあるわけだ。

公式アプリ内機能のイカリング3


一方で、『スプラトゥーン3』の情報を得るためのサードパーティー製のアプリも存在。具体的なアプリ名をあげるのは控えるが、中には人気アプリもあり。機能やデータこそ公式アプリとは大きく変わらないものの、見たい情報がひと目で見れたり、戦績からより細かいデータをチェックできたりと、ユーザビリティの好みで非公式アプリを選ぶ人もいるだろう。

そうしたアプリが公式データをどのように取得しているかというと、任天堂のサーバーから取得しているわけだ。ざっくりいえば、通信内容からAPIキーなどを確認し、データを取得している。そうしたAPIを介してステージスケジュールやゲソタウンの販売物をアプリ内に表示。一方で、戦績含めた個人データを見せる上では、Nintendo Switch OnlineのIDやパスワードを入力する必要がある。個人情報を、そのアプリの開発者に送信することになるのだ。あるいは、Nintendo Switch Onlineの個人情報とは別に、非公式アプリ側がユーザーのスマホから情報を取得することもあるだろう。

一方で、こうした開発者も、ストアページのアプリ説明にて、アプリが非公式であり情報リスクを明示しているところが多い。また同アプリの利用によって損害を得ても責任を負わないという免責事項もきっちり明記されている。利用はあくまで自己責任という体裁だ。任天堂は今回の声明において、「このようなアプリの利用はセキュリティや個人情報が脅かされたり、思わぬ被害を受けたりする可能性が考えられます。ご注意ください」と述べている。第三者アプリを使ったトラブルにおいては、任天堂は関知できないということで注意喚起しているのだろう。


たしかにストアページでは主要な第三者アプリは非公式と明記されており、それらの中の人気アプリはユーザーに支持されているものもある。一方で、アプリといっても種類は千差万別。『スプラトゥーン』関連アプリを調べると、非公式アプリにたどりつきやすいし、それらが悪質なモノである可能性がある。また子供を含んだちゃんとアプリ説明を読まないユーザーが、“任天堂謹製”と誤解してトラブルに発展する可能性もある。こうした注意喚起は必然ともいえる。

なお、今回任天堂は、非公式アプリが任天堂サーバーからデータを取得する行為を「不正」とし警戒しているようにも見える。『スプラトゥーン2』時代に興隆した非公式アプリたちは、なんらかのかたちで対策されるのだろうか。いずれにせよ、トラブルを避けたい人はNintendo Switch Online公式アプリを使うのが安全そうである。




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